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【完全ガイド】ジョリパッド塗り方の基本からプロ技まで──失敗しないDIY外壁リフォーム

ジョリパッドは優れた耐候性と豊富なテクスチャが魅力の左官仕上げ材ですが、適切な下地処理や塗り方を理解せずに施工すると、ムラや剥がれといったトラブルが起こりやすいです。本記事では、DIY初心者でも失敗しない基本の4ステップから、仕上げパターン別のプロ技、気温や湿度管理などの注意点、さらに長寿命化につながるメンテナンス術までを徹底解説。初めての方でもこの記事を読めば「ジョリパッド 塗り方」の全体像がつかみやすくなり、理想の外観を実現するための確かな知識が身につきます。

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1. ジョリパッド塗装の基礎知識

ジョリパッドの特徴やメリット、ほかの塗料との違いを理解し、最適な材料選びができるように解説します。

1-1. ジョリパッドとは?特徴とメリット

ジョリパッドは、合成樹脂エマルションとセメント系バインダー、顔料、特殊充填剤をバランスよく配合した左官仕上げ材で、透湿性と撥水性を高い次元で両立しています。表面の微細な凹凸構造は光の反射を和らげ、落ち着きある陰影を演出。住宅外壁として重要な耐候性については、紫外線吸収剤やUVカット剤を含む製品であれば、遮熱性も付与でき、夏季の室内温度上昇を抑制する効果も期待できます。施工時は粉体にエマルション液を加えて練り混ぜるだけの扱いやすさが魅力で、塗布厚は3~5mm程度が標準。適切な膜厚と乾燥条件(10〜30℃、湿度60%以下)を守れば、ひび割れの発生を最小限に抑えることが可能です。

さらに、粒度調整によってマット調から粗目調まで多彩なテクスチャを再現でき、カラーは300色以上から選択可能。長期的な色あせ防止には、フッ素やシロキサンを配合した高耐候性タイプが有効で、10年以上の耐用年数を誇る製品もあります。定期的な洗浄やトップコートによるメンテナンスを行えば、汚れや藻類の付着も抑制でき、見た目の美しさを維持しやすい点がメリットです。

一方で、厚塗りや急激な乾燥を避ける必要があり、乾燥ムラやクラック防止のためには、下地の含水率を5%以下に調整し、気温や湿度に応じて養生期間を設けることが大切です。DIY施工の場合は、下地処理や混練、施工タイミングの管理に慎重を期し、施工マニュアルに沿った作業手順を厳守することで、プロ品質の仕上がりを自宅でも実現できます。

1-2. 他の塗料・仕上げ材との比較ポイント

外壁仕上げ材には、シリコン塗料、アクリル塗料、吹付けタイル、伝統的なモルタル左官など多様な選択肢があります。シリコン塗料は耐候性とコストパフォーマンスのバランスが良く、再塗装時には既存塗膜の上から直接塗布可能ですが、透湿性が低いため壁内部の湿気がこもりやすい点がデメリットです。アクリル塗料は価格が安いものの、耐候性が短く、早期に再塗装が必要になるケースが増えます。吹付けタイルは石調の高級感が魅力ですが、ひび割れ発生時の補修が難しく、タイル目地のメンテナンスコストも高くなりがちです。モルタル左官は分厚い仕上げが可能ですが、乾燥収縮によるクラック発生リスクが高く、ヒビ補修作業が頻繁に必要となる場合があります。
ジョリパッドはこれらの欠点を補完し、耐久性とデザイン性を高次元で両立。透湿性に優れて結露を防止しつつ、撥水効果で壁面を保護。さらに、カラーバリエーションやテクスチャの幅広さから、住宅の外観をオーダーメイドのようにアレンジできる点が最大の強みです。


2. 準備段階:下地処理と必要工具一覧

高圧洗浄やクラック補修などの下地作業は、仕上がり品質を左右します。必須工程と道具の選び方をまとめました。

2-1. 高圧洗浄・ひび割れ補修のポイント

まず、外壁に付着した古い塗膜やホコリ、藻、カビを高圧洗浄機(100~150bar)で徹底的に除去します。ノズル角度は45度、噴射距離は約30cmを維持し、均一に洗浄することで下地の強度を損なわず、クラックや欠損部の発見が容易になります。藻やカビがひどい場合は、バイオ洗浄剤や中性洗剤で予洗いを行い、浮き出た汚れを落としてから高圧洗浄すると効果的です。洗浄後は十分に乾燥させ、湿度が60%以下になるのを確認してから次工程へ進みます。
クラック(ひび割れ)はエポキシ樹脂系注入材で補修し、注入後はヘラで平滑に仕上げます。深さ5mm以上や幅0.5mm以上の大きなクラックは、一度Vカットで幅を広げてから注入し、硬化後にはプライマーを塗布して補修面と既存下地の密着性を向上させます。この下地処理が不十分だと、仕上げ材の密着不良や早期の剥離につながるため、工程を省略せず丁寧に行うことが成功の秘訣です。

2-2. 道具・副資材の選び方と規定塗布量

塗装作業をスムーズにし、ムラなく均一な仕上がりを得るには、適切な道具と副資材が欠かせません。

工具用途塗布量の目安
金鏝(かなごて)テクスチャ形成、模様付け0.6~1.0kg/㎡
スチロールゴテ下塗りパテ処理0.1~0.2kg/㎡
専用ローラーリシン調・パターン塗り0.2~0.4kg/㎡
養生シート開口部・窓枠の保護カバー範囲に応じて
マスキングテープ境界ラインのマスキング必要部位に適宜使用

これらの道具は、ホームセンターやオンラインショップで手軽に入手可能です。金鏝はコテ先の形状によってパターンの出方が異なるため、2種類以上用意すると仕上がりにバリエーションが広がります。専用ローラーはリシンガンで吹付する方法もありますが、DIYでは手転がしタイプがコストと扱いやすさで優位です。養生シートやマスキングテープは作業範囲より十分に大きめにカットし、しわなく貼ることが下地保護の要。


3. 基本の塗り方4ステップ

下塗り(シーラー)から中塗り、上塗り、パターン付けまで、各工程の手順とポイントを順を追って解説します。中塗りからパターン付けまでの工程は、下塗りによって整った下地を活かし、ジョリパッドの風合いを美しく表現する重要なステップです。

ステップ1:下塗り(シーラー塗布)

シーラー塗布は、ジョリパッド塗装の仕上がり品質を左右する非常に重要な工程です。まず、下地となる外壁面のホコリやゴミ、古い塗膜を高圧洗浄や手作業で確実に除去し、含水率が5%以下になるまで十分に乾燥させます。下地が乾燥しきっていないと、シーラーの接着力が低下し、仕上げ材の剥がれや浮きを引き起こす原因となり得ます。使用するローラーは毛丈10mm程度の中毛タイプを選び、角部や細部にはハケを併用して塗り残しを防止します。

塗布量の目安は約0.1~0.2kg/㎡で、20℃・湿度60%以下の環境では約2時間の乾燥時間が必要です。ムラを防ぐため、以下の手順を意識すると均一な膜厚が得られます。

  1. 十字塗り:壁面を縦塗り→横塗り→縦塗り→横塗りの順で、4回に分けて重ね塗りする。
  2. 重ね塗りの間隔:前の塗膜が触ってもべたつかない状態を確認してから次の塗りに移る。
  3. エッジ処理:窓枠や配管まわりのエッジは刷毛で丁寧に追い塗りし、角部にも塗布残しがないようにする。

乾燥後は、シーラーの密着確認のため軽く表面を指先で触り、粘着感や軟化がなければ十分に硬化した証拠です。ここで下地にしっかり密着していない場合は、再度シーラーを塗り直すか、下地処理段階に戻って不具合箇所を補修することが求められます。正しく下塗りを施すことで、中塗り・上塗りの際の吸い込みムラや仕上げ不良を防ぎ、クリアなパターン表現が可能になります。

ステップ2:中塗り

中塗りでは、調整済みのジョリパッド材を約0.3~0.5kg/㎡の塗布量で、ローラーやコテを使って均一に伸ばします。塗布後は20℃・湿度60%以下の環境で3~4時間、冬季は6~8時間ほど乾燥させ、表面に触れても塗料が付着しない状態を確認してから次に進みます。

ステップ3:上塗り

上塗りは中塗りの凹凸を調整しながら0.5~1.0kg/㎡の塗布量で行い、縦→横→縦の“十字塗り”を意識してムラを防ぎます。塗布直後の5分以内は塗料が最適な湿度を保つタイミングのため、この間にパターン付けを行うとシャープな凹凸が生まれます。作業範囲は40×40cm程度のブロックごとに区切り、あらかじめ動線を決めておくと途切れのない仕上がりになります。

ステップ4:パターン付け

コテパターン付けでは、金鏝を10~15度の角度で保持し、S字や波状に動かして自然な陰影を形成。塗膜が乾き始めたら霧吹きで軽く水分を補い、成形しやすい状態を維持します。

ローラー仕上げの場合は専用ローラーに適量の塗料を含ませ、均一な圧力で壁面に転がし、細かなテクスチャを付与します。作業終了後はコテ先で余分な塗料を削り取り、エッジ部分を刷毛で微調整しながら仕上げラインを整えることで、プロのような質感と美しい陰影を実現できます。


4. デザインパターン別コテ仕上げ技術

ジョリパッドには多彩な仕上げパターンがあり、14種類の代表的なテクスチャと、それぞれの特徴・おすすめの人を以下の表でまとめました。

パターン名特徴(約100文字)おすすめの人
ワイルドランダム大きめのS字をランダムに描くことで、自然な凹凸と陰影を生み出すテクニック。硬めの塗料を使用し、中速でコテを動かすとメリハリが際立ちます。自然でダイナミックな質感を求めるDIY愛好家
アールテスタ専用ローラーで回転動作を行い、細かな石目調の凹凸を再現。ローラーに適度に水分を含ませ、一定の圧力で均一に転がすのがコツです。石目調テクスチャを手軽に楽しみたい初心者から中級者
アンティークストーン半乾きの塗膜をスポンジで叩くドライブラッシングによって、色ムラと掠れ感を演出。ヴィンテージ風の古びた質感を簡単に再現できます。古びた風合いのあるヴィンテージスタイルが好きな方
ミーティア細かな点描をコテ先でリズミカルに打ち付け、星屑のような微細凹凸を表現。塗料の粘度はやや高めが扱いやすく、壁面にパラパラとした質感を与えます。繊細でシャープな点描効果を好む方
マーブル複数色を同時に塗布し、擦り合わせながら大理石調の流れるような模様を形成する技法。色の混ざり具合を確認しながら、コテ先で滑らかに動かします。エレガントな大理石風デザインを演出したい方
リシン調専用リシンガンやローラーで細かい粒子を吹き付けることで、砂状のざらつきを付与。下地の凹凸を活かしつつ均一に粒を配置できるのが特徴です。シンプルでマットな砂状テクスチャを手軽に取り入れたい方
エンボス粗めのモールドを押し当てて、大胆な凹凸を造形。厚塗りパテに近い感覚で、立体的なテクスチャを演出します。コテ板から塗料を盛り上げるように使います。劇的な立体感を持つ外壁を求める方
フォームスポンジやフォームローラーで柔らかな凹凸を作り出す手法。表面に丸みのある凹凸が生じ、優しい印象の仕上がりになります。柔らかく優しい雰囲気のテクスチャを好む方
ドルフィンコテを波打つように動かし、海面のような曲線パターンを表現。浅い凹凸を連続させることでダイナミックな動きを出します。流れるような有機的ラインを楽しみたい方
ウェーブ一定間隔で連続した波状ラインを描くテクニック。金鏝の先端を使い、リズミカルに波を生成します。モダンな印象の外観に向いています。幾何学的でモダンなデザインを好む方
リーフ葉の形をイメージし、コテで葉脈や葉裏を彫るように凹凸を描出。自然物のディテールを模倣し、柔らかな陰影を作り出します。自然素材をモチーフにしたテクスチャを取り入れたい方
ハニカム六角形のモールドやステンシルを使い、ハニカム(蜂の巣)模様を繰り返す技法。均等な配置で幾何学的な美しさを表現できます。洗練された幾何学模様を外壁に取り入れたいデザイン志向の方
ミスト軽く水を含ませたミスト効果を加え、淡い濃淡のムラを演出する手法。仕上げ後に霧吹きで水分を補い、自然なグラデーションを付与できます。やわらかなグラデーションと淡い色調を好む方
アラベスク曲線を織り交ぜた伝統的装飾文様を手描きで表現。精密な動作が要求されますが、柔らかな曲線模様でエレガントな仕上がりを実現します。伝統美のある華やかな装飾を好む方

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5. ジョリパッドの塗装に適している状態

ジョリパッド塗装でベストな仕上がりを得るには、施工環境(温度・湿度)、下地の乾燥状態、施工スケジュールの3つの要素を適切に管理することが欠かせません。このセクションでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。

5-1. 適切な温度・湿度条件の維持と測定方法

ジョリパッドは水分を含む材料のため、施工前後の温度・湿度がその硬化速度や定着性に大きく影響します。理想的な施工条件は、気温10~30℃、相対湿度50~60%程度とされ、これを大きく外れると以下のようなトラブルが起きやすくなります。

  1. 高温・低湿(夏季直射日光下など)
    • 表面が急速に乾燥し、コテパターンを成形する前に固まってしまう。
    • 乾燥収縮が起きて微細なクラックを誘発する可能性がある。
  2. 低温・高湿(冬季未養生、雨天間近など)
    • 水分が極端に蒸発せず、塗膜表面がべたついてパターンが崩れる。
    • 層間の密着不良でふくれや剥がれ、藻・カビの発生リスクが増大する。

施工当日はポータブルの温湿度計を作業エリアに2〜3箇所設置し、常時モニタリングを行うのがベストプラクティス。始業前・昼休み・終業前の3回は値を記録し、基準を大きく外れる場合は養生シートで日陰を作る、ヒーターを併用する、スケジュールを翌日にずらすなど、柔軟に調整してください。また、気象庁や民間の詳細予報アプリで施工前後24時間の降雨確率を確認し、雨風に当たらない期間を確保することで、初期の硬化不良を防ぎ、ムラや層間剥離の発生を抑えられます。

5-2. 下地の含水率確認と乾燥プロセス

ジョリパッド仕上げの密着性を高めるうえで、下地の含水率(含水量)は最重要指標の一つです。含水率が5%を超えると、シーラーやジョリパッド材が下地中の水分に影響され、接着力や仕上がりの均一性が大きく低下します。

  1. 含水率計の使用方法
    • ポータブル含水率計を下地の複数箇所(高圧洗浄後・補修箇所・コーナー部など)に押し当て、表面から10mm程度の深さの水分値を測定。
    • 5%以下になるまで、風通しの良い場所で自然乾燥させるか、養生シート+送風機で強制的に乾燥させる。
  2. 乾燥日数の目安
    • 晴天時:一般的なモルタル下地で2~3日、気温20℃湿度50%前後。
    • 曇り/梅雨期:5~7日以上かかることもあるため、天候見通しの確認が必須。
  3. 乾燥不足のリスクと対策
    • 下地に残った水分が蒸発しようと塗膜内を移動し、仕上げ層の裏側から浮きや剥がれを引き起こす。
    • 下地が十分乾く前にシーラーを塗布すると、塗膜の初期硬化不良につながる。

乾燥日数の管理は、スケジュール全体に大きく影響するため、施工前に必ず下地の含水率を確認し、乾燥条件に合わせて余裕を持った工程計画を立ててください。含水率が高い場合は、強制乾燥だけでなく、吸湿シートを併用する方法も効果的です。

5-3. 施工タイミングと工程間のインターバル管理

適切な施工タイミングは、各工程間のインターバル(乾燥待ち時間)管理と並行してプランニングする必要があります。1日で完了させようと焦って工程を詰め込みすぎると、各層の密着不良やムラ、成形不良を招きます。

  1. 工程ごとの標準インターバル
    • 下塗り(シーラー)→中塗り:夏季約2~3時間、冬季6~8時間以上。
    • 中塗り→上塗り:夏季約3~4時間、冬季8~12時間以上。
    • 上塗り→パターン付け:塗布後5分以内がゴールデンタイム。
  2. 1日のスケジュール例
    • 朝9:00:高圧洗浄・下地補修開始
    • 12:00:シーラー塗布(昼休憩中に乾燥開始)
    • 14:30:中塗り
    • 18:00:上塗り
    • 18:05:パターン付け(夕方の涼しい時間帯で成形性◎)
  3. 天候変化への対応
    • 突然の雨予報時は、午前中に塗装を終え、夕方以降の乾燥を優先するなど、フレキシブルに調整。
    • 長時間乾燥が取れない場合は、翌日に上塗り以降の作業をずらし、下塗り面が安定した状態を維持する。

各工程のインターバルは天候・気温・湿度で前後しますので、現場では都度リアルタイムに測定データを確認し、工程表に反映してください。これにより、ムラや剥がれのない安定した仕上がりを実現できます。


6. 失敗を避けるコツとトラブル対策

気温・湿度管理や膜厚チェック、よくある施工トラブルとその予防策をまとめました。 失敗を避けるコツとトラブル対策 気温・湿度管理や膜厚チェック、よくある施工トラブルとその予防策をまとめました。

6-1. 気温・湿度管理と最適な乾燥タイミング

施工環境の管理はジョリパッド施工において欠かせないポイントです。最適な温度は10〜30℃ですが、特に極端な気温下では塗膜の硬化不良や乾燥ムラのリスクが高まります。夏季の場合は直射日光による急激な乾燥を避けるため、日陰や朝夕の涼しい時間帯に作業を行い、風通しを確保して自然乾燥を促進します。冬季には外気温が低く、塗料中の水分が凍結・結露しやすいため、養生シートや仮設テントで作業エリアを囲い、保温用のヒーターを併用して15℃程度の環境を維持します。

また、湿度管理も重要で、理想的には湿度50〜60%を保つことで、塗膜が均一に硬化しやすくなります。湿度80%以上では塗膜の表面にべたつきや白化(ブリーディング)が発生しやすく、次工程への影響が大きくなるため注意が必要です。施工計画を立てる際には、気象庁の詳細な天気予報を参照し、降雨確率が低い日を選ぶとともに、施工後24時間は雨風を避けられるスケジュールを設定しましょう。

さらに、現地での路面温度計やデシケータを活用し、施工エリアの温度・湿度をリアルタイムに管理することで、安心して作業を進められます。これらの管理を徹底することで、層間の密着不良や気泡、クラックなどのトラブルを未然に防止し、長期にわたり美観と耐久性を維持する塗膜を実現できます。

6-2. 塗りムラ・剥がれ防止のチェックポイント

塗りムラや剥がれはジョリパッド塗装の品質維持において最も注意すべきトラブルです。施工後すぐに壁面を確認することで、初期不良を早期に発見し対処できます。まず、ライトを壁面に対して斜め下から照射し、光の当たり角度を変えながら凹凸や膜厚のばらつきをチェックします。深い凹部には雨水が溜まりやすいため、そこを重点的に確認し、必要に応じて金鏝で軽くならして膜厚を均一化しましょう。

コーナーや窓枠周りなどのエッジ部は塗料の入りが悪く、膜厚が薄くなりやすいので、刷毛を使用して追い塗りを行い厚みを補強します。養生資材の剥がし作業は塗膜が半硬化状態(指で押しても跡が残らない程度)になってから行うことで、境界ラインをシャープに保つことができます。

異なるロットや硬化条件の塗料を混用すると色ムラや剥がれリスクが高まるため、同一ロットの材料を確保し、塗布前に必ず色味と粘度を確認してください。また、塗料が足りなくなった場合は予備を準備し、再度下塗りや中塗りを実施してから上塗り工程に戻ることで、層間の密着性を確保できます。

作業終了後は全体を離れて視点を変えてチェックを行い、気になる箇所には金鏝やスポンジで追い仕上げを実施することで、塗りムラや剥がれのない長持ちする仕上がりを達成できます。


7. メンテナンス性を高めるアフターケア

定期点検と早期補修で仕上げ材の劣化を抑え、次回の全面改修コストを軽減する方法を解説します。

7-1. 定期点検リストと劣化サインの見つけ方

ジョリパッド塗装後の定期点検は、劣化サインを早期に発見して迅速に補修するために欠かせません。年に一度は足場や脚立を使い、外壁全体を目視で点検し、以下の項目を確認しましょう。

  1. ひび割れ(ヘアクラック):0.3mm以下の細かいクラックはエポキシ注入で補修し、0.5mm以上はVカットで開口後パテ埋めを行います。
  2. チョーキング現象:塗膜表面に白い粉が出る場合は、清掃後に中塗り材料で再塗装を検討します。
  3. カビ・藻の発生:緑や黒の斑点が発生した場合は、バイオ洗浄剤や中性洗剤で洗浄し、高圧洗浄後にトップコートを施工します。
  4. 色あせ・退色:紫外線による退色が見られる場合は、高耐候性トップコートで保護層を形成し、色彩を回復させます。
  5. 剥がれや浮き:塗膜が剥がれたり浮いている場合は、剥がれ箇所を除去し、シーラー処理後に再塗装を行います。

点検は晴天時に実施し、必要に応じて赤外線サーモグラフィや含水率計を併用すると、肉眼では確認しにくい内部水分量や局所的な温度変化を測定できます。また、点検結果は記録用紙や写真で保存し、次回との比較で劣化進行度を把握することで、補修タイミングを最適化し、長期的な美観と耐久性を保つことが可能です。

7-2. 次回塗り替えまでの長寿命化戦略

次回の全面塗り替えまで塗膜寿命を最大化するには、定期的なトップコート塗布と早期補修が鍵です。施工後2〜3年を目安に高耐候性フッ素系またはシロキサン系のクリアトップコートを0.05〜0.1kg/㎡の塗布量で均一に吹き付けることで、紫外線や風雨による劣化を抑制し、塗膜本体の耐久性を向上させます。
トップコート塗布前には、対象面を高圧洗浄またはブラッシングで汚れを徹底的に除去し、シーラー処理で下地との密着を強化します。加えて、小さなクラックや剥がれが見つかった場合は、早期にエポキシ注入やパテ埋めによる補修を行い、十分に硬化後にトップコートを施工します。クラック幅が0.5mm以下であれば刷毛やコテで部分補修が可能ですが、広範囲の場合は剥がれた塗膜を一度除去し、再度全体をコーティングすることで均一な仕上がりが得られます。
さらに、外壁面に付着した埃や汚れは、柔らかいブラシと中性洗剤で洗浄し、洗浄後は十分に乾燥させてからトップコートを実施し続けることで、10年以上にわたって美観と耐久性を維持できる場合があります。これらのメンテナンスを定期的に実行することで、全面改修のサイクルを延長し、トータルコストを抑制できます。

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まとめ

本ガイドでは「ジョリパッド 塗り方」を6つのテーマに分けて解説しました。まず基礎知識編で、ジョリパッドの素材特性や透湿性・耐候性のメリットを詳細に紹介し、シリコン塗料やモルタル吹付材との違いを比較表で示しました。次に準備段階として高圧洗浄による古い塗膜の除去やエポキシ注入によるクラック補修、シーラー下塗りの塗布量と乾燥時間を具体的に説明。基本の4ステップでは、下塗りから中塗り、上塗り、パターン付けまでの順序と塗布量、乾燥タイミングを解説しました。さらにワイルドランダムやアールテスタ、アンティークストーンといった代表的なテクニックごとに金鏝やローラーの使い方と、自然な陰影を演出するコツを紹介。施工時の温度・湿度管理や膜厚チェックに

最後に

初夏の6月は、梅雨の晴れ間を上手に利用すれば外壁塗装・屋根塗装の施工チャンスです。雨が続く時期ではありますが、天気予報をチェックして「比較的乾燥する日」を狙えば、塗料の乾きが安定しやすく、仕上がり品質を高く保てます。気温が上がり始めるこの時期、湿度がそこまで極端に高くないタイミングを狙うことで、しっかりと塗膜を硬化させられます。

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