
「塗装工事が遅れているのは材料不足のせいと言われたが、本当なのか?」
「急に現場が止まってしまった…職人を遊ばせるわけにもいかず、どう対応すればいいのか分からない」
このような深刻な悩みを抱えている塗装業者や一人親方の方は少なくありません。実際に近年は、塗料・シンナー・養生資材などの供給不安により、現場が思うように進まないケースが全国的に増えています。しかし、現場で発生するすべての遅延が純粋な“材料不足”によるものとは限りません。原因を正しく理解し、的確な対処を打たなければ、元請けやお施主様とのトラブルに発展し、会社の信用低下につながる可能性もあります。
この記事では、塗装工事が遅延する本当の理由から、現場での具体的な対処法、さらに外的要因に振り回されず仕事を安定させるための経営的な考え方まで、実務目線で詳しく解説していきます。
塗装工事が遅延する原因は本当に材料不足なのか
塗装工事の遅延理由として、元請けやお施主様に対してよく挙げられるのが「材料不足」です。しかし、現場が止まる背景には、単なる物不足だけでなく複数の要因が複雑に絡み合っています。まずは、現場で起きているリアルな原因を整理してみましょう。
材料不足が起きる背景(供給問題・価格高騰)
近年、塗装業界を騒がせている材料不足には、世界規模の構造的な背景が存在します。塗料やシンナー、そしてマスカーなどのポリエチレン製養生資材の多くは、石油(原油)を主原料としています。中東情勢の不安定化や地域紛争などに伴う原油価格の高騰が、これら塗装資材の製造コストを直撃しています。さらに、長引く円安の影響によって輸入原材料の調達コストが跳ね上がり、メーカー側も従来の価格で生産を維持することが非常に困難な状況に陥っています。
また、世界的な脱炭素化の流れやVOC(揮発性有機化合物)排出規制の強化により、塗料メーカーは溶剤系(油性)塗料から水性塗料への生産シフトを急ピッチで進めています。これに伴い、国内の石油精製設備や溶剤系塗料の生産ラインは縮小傾向にあり、需要が少しでも変動するとたちまち「シンナーが手に入らない」「特定の油性塗料が出荷制限にかかる」といった事態が発生するのです。
さらに、物流業界における「2024年問題(トラックドライバーの時間外労働規制)」も、材料不足に拍車をかけています。メーカーの工場や大型倉庫に在庫があったとしても、それを各地域の塗料販売店(問屋)や実際の施工現場まで運ぶためのトラックが手配できず、納品が数日から数週間単位で遅延するケースが常態化しつつあります。「発注すれば翌朝には現場に届く」というかつての常識は通用しなくなり、こうした複合的な要因(原油高、環境規制、物流停滞)が重なり合った結果として、現場でのリアルな「材料不足による遅延」が引き起こされているのです。
材料不足以外で現場が止まる本当の原因
しかし、塗装工事が遅延する原因のすべてを「材料不足」のせいにするのは危険です。実際に現場が止まる要因を分析すると、材料以外の問題が大きなウエイトを占めていることが分かります。
最も頻繁に現場を止める要因は「天候」です。塗装は建物の外部で行い、塗料の乾燥・硬化という化学反応を伴うため、雨天や降雪、気温5℃以下、湿度85%以上の環境下では原則として施工できません。長雨や台風、予期せぬゲリラ豪雨などが続けば、材料がどれだけ潤沢にあっても現場は完全にストップします。これを無理に進めれば、白化や早期剥離といった重大な施工不良を引き起こすため、天候による遅延は「品質を守るための不可避な遅延」と言えます。
次に深刻なのが「人手不足」です。建設業界全体で職人の高齢化と若手不足が進んでおり、特に繁忙期(春や秋)には「現場はあるが塗る人間がいない」という事態が頻発します。予定していた応援の職人が手配できなかったり、他の現場の工期が延びて職人を回せなかったりすることで、着工や作業の進行が遅れるケースです。
さらに、自社の「段取りミス」も軽視できません。塗料の発注をギリギリまで忘れていた、必要な副資材の在庫確認を怠っていた、他業種(足場屋やシーリング屋)との工程調整がうまくいかず手待ちが発生した、といったヒューマンエラーです。これらは材料不足を言い訳にしがちですが、実際には事前の管理体制の甘さが原因です。原因を正しく切り分けて認識しなければ、適切な再発防止策を打つことはできません。
| 遅延原因 | 内容 | 発生頻度 |
| 材料不足 | 塗料・シンナー・養生資材などのメーカー欠品や物流遅延 | 中 |
| 人手不足 | 自社職人の不足、応援職人の手配ミス、他現場からのスライド遅れ | 高 |
| 天候要因 | 雨天、高湿度、極端な低温による施工不可(品質保持のため) | 高 |
| 段取りミス | 材料の発注遅れ、在庫管理不足、他業種との工程調整ミス | 中 |
材料不足による遅延はどのくらい影響が出るのか
塗料やシンナーが手に入らずに工事が遅延した場合、それは単なる「カレンダー上の日程のズレ」では済まされません。会社にとっての利益を削り取り、お施主様や元請けからの信用を失墜させるなど、経営の根幹に関わる重大なダメージをもたらします。
工期遅延の目安と現場への影響
材料不足が発生した場合、工期遅延の目安は「数日〜数週間」に及ぶことがあります。例えば、外壁塗装のメインとなる上塗り塗料が欠品した場合、メーカーで受注生産に切り替わっていれば、発注から納品まで2週間以上待たされることも珍しくありません。また、養生に使うマスカーやテープが不足し、手持ちのポリシートで代用して手張りで養生を行った場合、通常なら半日で終わる作業に丸1日かかってしまい、全体の工期が少しずつ後ろにズレ込んでいくこともあります。
この遅延が現場に与える影響は深刻です。まず、材料が届くまで職人は「手待ち(待機)」の状態になります。別の現場にすぐ移動できればよいですが、中途半端なタイミングで足場が組まれたままの現場を放置することは難しく、職人を遊ばせてしまう日が発生します。
また、工期が延びることで、当初予定していた足場のレンタル期間を超過し、延長料金(追加の仮設費用)が発生するリスクが高まります。さらに、遅延によって次の現場の着工日を後ろ倒しにせざるを得なくなり、ドミノ倒しのようにスケジュール全体が崩壊していきます。天候に左右されやすい塗装工事において、材料待ちによるロスは、本来であれば雨天の予備日として確保しておきたかった貴重なバッファを食いつぶすことになり、現場監督や親方を極度のプレッシャーに追い込むのです。
利益・信用へのダメージとは
工期の遅延は、そのまま会社の「利益の減少」に直結します。
職人を現場に拘束している以上、作業が進んでいなくても人件費(人工代)は毎日発生します。また、不足している材料を急いでかき集めるために、普段取引のない割高なルートから仕入れたり、代替の高価な塗料を使わざるを得なくなったりして、材料費の原価も上昇します。下請けで固定単価の請負仕事をしている場合、これらのコスト増を元請けに請求することはほぼ不可能であり、増えた経費はすべて自社の利益(粗利)から持ち出すことになります。利益を出すために請けたはずの現場が、終わってみれば大赤字だったという事態に陥るのです。
それ以上に恐ろしいのが「信用の喪失」です。
お施主様にとって、自分の家が足場とメッシュシートに囲まれ、日当たりや風通しが悪くなる塗装工事の期間は、想像以上のストレスです。「あと数日で終わります」と聞いていたのに、材料不足を理由に何日も現場に職人が来ず、工期が延び延びになれば、「本当にこの業者に任せて大丈夫なのか?」「手抜き工事をされるのではないか」という強い不信感を抱きます。
これがクレームに発展すれば、元請けからの評価は地に落ち、「あそこの塗装屋は段取りが悪いから次は使わない」と今後の取引を打ち切られるリスクがあります。直接契約の元請け仕事であったとしても、お施主様からの不満が残れば、最も強力な営業ツールである「ご近所への紹介」や「数年後のリピート」は絶対に望めません。遅延は、未来の売上まで奪ってしまうのです。
| 影響項目 | 内容 | 経営への最終的なダメージ |
| 利益(コスト) | 職人の待機による人件費の増加、割高な材料の再手配、足場延長費 | 現場ごとの粗利の激減、最悪の場合は赤字施工への転落 |
| 信用(元請・施主) | 工期遵守の約束違反、連絡不足による不信感の増大、クレーム発生 | 次回案件の発注停止、紹介・口コミ・リピートの完全な喪失 |
| スケジュール | 次の現場の着工遅れ、職人の配置転換による社内の混乱 | 会社全体の年間完工棟数の減少による、総売上の低下 |
材料不足で現場が止まった時の正しい対処法
どんなに綿密に計画を立てていても、予期せぬ材料不足で現場が止まりそうになることはあります。重要なのは、そのピンチに直面した時に「どう対応するか」です。対応の仕方一つで、利益の流出を防ぎ、逆にお客様からの評価(信用)を高めることも可能です。ここでは実務的かつ効果的な対処法を解説します。

担当白山
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代替材料・調達ルートの確保
「いつもの塗料が入らないから仕事ができない」と現場を放棄するのはプロではありません。第一の対処法は、「代替材料の選定」と「調達ルートの複線化」です。
特定のメーカーの油性塗料が欠品している場合、ただ入荷を待つのではなく、他メーカーで同等以上の耐候性・性能を持つ塗料を即座にリストアップします。近年は水性塗料の性能が飛躍的に向上しているため、環境配慮や臭気対策も兼ねて、油性から高品質な水性シリコンや無機塗料への切り替え(代替提案)を積極的に検討すべきです。「A社がダメならB社のこの塗料でカバーする」という知識の引き出しの多さが、現場を止めないための最大の武器になります。
また、仕入れルートの確保も重要です。普段から地元の塗料販売店1社にすべてを依存していると、その問屋の割り当てが減った瞬間に身動きが取れなくなります。地域の異なる複数の問屋、広域展開している塗料商社、さらには塗料専門のネット通販サイトなど、最低でも3〜4つの取引口座(ルート)を持っておくことが危機管理の基本です。「あっちの問屋にはなくても、こっちの問屋の倉庫には在庫が眠っているかもしれない」と、複数のパイプを使って迅速に材料をかき集める機動力が求められます。さらに、契約が決まった段階ですぐに必要な塗料を計算し、着工の1ヶ月前には問屋に「事前発注」して在庫をキープさせておくという、根本的な発注管理の改善も不可欠です。
施主・元請への説明と信頼維持
材料が手配できず、どうしても工期が遅れてしまう場合、最もやってはいけないのが「ごまかすこと」や「事後報告」です。クレームの大半は、遅延そのものよりも「連絡がなかったこと」「誠実な説明がなかったこと」に対する怒りから生まれます。
現場が止まる(遅れる)と分かった時点で、1日でも早くお施主様(または元請けの担当者)に連絡を入れます。その際、「材料屋が持ってこないから」と他人のせいにするような“言い訳”は厳禁です。
「現在、世界的な原油高と物流問題の影響で、予定していた塗料のメーカー欠品が発生しております。誠に申し訳ございません。品質を落とさないために、同等以上の性能を持つ〇〇社の塗料への変更をご提案したいのですが、いかがでしょうか。もし当初の塗料をご希望の場合は、入荷まで〇日ほどお待ちいただくことになります」と、遅延の客観的な理由(背景)を正直に説明した上で、必ず「解決策(代替案)」をセットで提示するのです。
この「透明性の高い説明力」こそが、ピンチをチャンスに変える鍵です。事実を包み隠さず伝え、プロとして最善の提案をしてくれる業者に対して、多くのお客様は「しっかりと対応してくれている」と逆に信頼を深めます。また、材料待ちで数日現場が空く場合は、「その間に高圧洗浄や下地処理、付帯部の補修を普段以上に念入りに行っておきますので、全体の品質はさらに上がります」と、待機時間をポジティブな価値に変換して伝えることも、顧客満足度を維持するための高度なコミュニケーション技術です。
材料不足時代に仕事が減る業者と増える業者の違い
材料不足や価格高騰、そして物流の混乱といった厳しい外部環境は、すべての塗装業者に平等に降りかかっています。しかし現実には、この状況下で次々と仕事を失い倒産していく業者がある一方で、逆に業績を伸ばし、数ヶ月先まで仕事が途切れない業者も存在します。同じ環境でなぜこれほどの差が生まれるのでしょうか。
下請け中心の業者が不利になる理由
仕事が減り、苦境に立たされる業者の典型が「下請け仕事に100%依存している会社」です。
下請け業者は、経営の命綱である「材料」「工期」「価格」のすべての決定権を元請けに握られています。
元請けから「この塗料で塗れ」と指定されれば、それが全国的に欠品していても勝手に代替品に変えることはできず、許可が下りるまで現場を止めて待つしかありません。「材料支給」の契約であれば、元請けの手配が遅れた瞬間に職人は手持ち無沙汰になります。
また、材料費が高騰したり、工期遅延で人件費がかさんだりしても、事前に「1棟〇〇万円」と固定単価で契約しているため、元請けに「追加費用を払ってくれ」と交渉することは不可能です。すべてのリスクとコスト増を下請けが自腹で吸収しなければならず、やればやるほど赤字になる現場が増えていきます。
さらに、元請け自身が材料不足や業績不振に陥れば、真っ先に切られるのは外部の下請け業者です。自社で集客する力を持たず、他人の営業力と裁量に依存しきっている下請け構造のままでは、外部環境の悪化という荒波を乗り越えることはできず、ジリ貧になっていくのは明白なのです。
元請化・直接集客が安定につながる理由
一方で、この厳しい時代でも仕事を増やし続けている業者は、自ら直接お客様(お施主様)から仕事を受注する「元請け化」を実現しています。自社で集客し、元請けとして契約する体制があるからこそ、あらゆるリスクをコントロールできるのです。
元請けであれば、材料の選定権は自社にあります。特定の塗料が品薄であれば、自らの判断と知識で「こちらの最新の水性塗料の方が現在安定して入荷でき、性能も同等以上ですので、今回はこちらで施工させてください」とお客様に直接プレゼンし、承認を得て現場をスムーズに進めることができます。
価格の決定権も自社にあるため、材料費が高騰しているなら、最初からそのコスト上昇分と適正な利益を見込んだ金額で見積もりを作成し、契約を結ぶことができます。下請け時代に抜かれていた30%〜40%もの中間マージンがすべて自社の利益となるため、圧倒的な財務体力(キャッシュ)が生まれ、少々の材料高騰や工期遅延にもビクともしない強い会社になります。
さらに、自社のホームページやチラシを使って直接集客する「仕組み」を持っているため、特定の元請けの機嫌を伺う必要がなく、常に安定した仕事量(バックオーダー)を確保できます。塗料メーカーや問屋から見ても、「毎月安定して塗料を大量発注してくれる元請け業者」は超優良顧客であるため、品薄の際にも優先して材料を回してもらえる(バイイングパワーが働く)という好循環が生まれます。「材料がないから仕事が取れない」のではなく、「自社で仕事を取れる(元請けである)からこそ、材料も優先して確保できる」のです。
塗装業者が今すぐやるべきリスク回避戦略
材料不足や工期遅延のリスクに怯える日々から抜け出すためには、「何か起きてから対処する」という泥縄式の対応ではなく、事前にトラブルを防ぎ、影響を最小限に抑えるための「仕組みづくり」が不可欠です。今すぐ取り組むべき2つの戦略を解説します。
在庫管理・発注管理の仕組み化
現場を止めないための第一歩は、社内の「発注と在庫管理のルール」を根本から変えることです。
「明日から入る現場の材料を、今日の夕方に問屋に電話して頼む」という昭和・平成の行き当たりばったりの発注スタイルは、即刻やめなければなりません。
契約が決まった段階で、着工が1ヶ月先、2ヶ月先であっても、すぐに必要な塗料(主剤・硬化剤・下塗り材)やシンナー、マスカーなどの数量を正確に拾い出し、材料屋に「事前発注(在庫のキープ)」を行います。「〇月〇日にこれだけの量が必要になるから、今からメーカーに発注をかけて押さえておいてくれ」と確約を取るのです。
また、頻繁に使用するシーラーや微弾性フィラー、標準色の上塗り塗料、そしてシンナー類については、自社の倉庫スペースと消防法の規定が許す範囲で、常に「1〜2現場分を回せる安全在庫」をストックしておくルール(仕組み)を作ります。在庫が半分を切ったら自動的に補充発注をかけるようにしておけば、突発的な物流遅延が起きても、自社の在庫バッファで数日間は現場を止めずにしのぐことができます。
仕事をコントロールできる体制づくり
そして、最も本質的で強力なリスク回避戦略は、前章でも述べた通り「元請け化」による、仕事を自社でコントロールできる体制づくりです。
特定の元請けへの依存度を下げ、自社のホームページ(WEB集客)やGoogleマップでの口コミ収集(MEO対策)、現場周辺へのポスティングなど、複数の「直接集客ルート」を構築します。また、一度施工したOB顧客に対して定期点検の案内や年賀状を欠かさず送り、リピートや紹介案件を安定して生み出す仕組みを作ります。
「仕事の入り口」を自社で握ることで、初めて工期や使用する材料を自社のペースでコントロールできるようになります。これが、外部環境の変化に対する最強の防衛策となります。
| 対策 | 内容・具体的なアクション | 期待できる効果・回避できるリスク |
| 在庫管理 | 契約直後の事前発注、常に1〜2現場分の安全在庫を自社倉庫に確保する。 | 材料の未入荷による突発的な現場ストップを防ぎ、職人の待機ロスをなくす。 |
| 複数仕入れ | 地元の問屋だけでなく、広域商社やネット通販など複数の取引口座を持つ。 | 1社への依存リスクを分散し、品薄時でも材料をかき集める機動力がつく。 |
| 元請化(集客) | WEBやチラシで自社集客し、顧客と直接契約する体制(主導権)を作る。 | 材料高騰分を価格に反映でき利益を確保。代替塗料の提案も自らの裁量で行える。 |
今後も続く?塗装業界の材料不足と将来性
「今は苦しいが、数年我慢すればまた昔のように、安い材料がいつでもすぐに手に入る時代に戻るだろう」。もしそう考えているなら、その認識は改める必要があります。塗装業界を取り巻く材料不足や価格高騰は、一時的な現象ではなく、今後も継続する可能性が高い構造的な問題だからです。
今後の供給リスクと価格動向
今後の塗料や副資材の供給リスクは、決して楽観視できません。
まず、塗料の主原料である原油価格は、地政学的リスクや世界的なインフレを背景に高止まりが予想されます。また、日本の人口減少に伴う国力の低下は「長期的な円安トレンド」を生み出し、輸入に頼る原材料の調達コストは高止まり、あるいはさらに上昇していく可能性が高いです。
加えて、国内の「物流の2024年問題」は始まったばかりであり、トラックドライバーの高齢化と不足は今後さらに深刻化します。モノを運ぶコスト(運賃)は跳ね上がり、納期遅延のリスクは日常的な課題として業界全体にのしかかってきます。
さらに、世界的な脱炭素・環境規制の強化により、溶剤系(油性)塗料の生産ラインは今後ますます縮小し、水性塗料へのシフトが強制的に進められます。つまり、特定の材料に固執していると、ある日突然「その製品自体が市場から消滅する」という事態にも直面し得るのです。「材料は高く、納期は不安定である」という前提に立ち、それを見越した価格設定と工期管理を行うことが、これからの塗装経営の基本となります。
生き残る業者の共通点
このような厳しく不確実な未来において、淘汰されることなく生き残り、成長し続ける塗装業者には、共通する3つの強みがあります。
1つ目は「調達力(仕入れの工夫)」です。一つの問屋に依存せず、常にアンテナを張って複数のルートから材料を確保し、代替品を柔軟に使いこなせる知識とネットワークを持っていることです。
2つ目は「営業力(提案と説明のスキル)」です。材料が高騰している理由をお客様に論理的かつ誠実に説明し、「だからこそ、この耐久性の高い塗料で長持ちさせるのが一番お得です」と、価格ではなく「価値」で納得させて適正価格で契約を勝ち取る力です。
そして3つ目が「組織力(集客の仕組み)」です。社長個人の勘や元請けとの癒着に頼るのではなく、WEBやチラシ、紹介といった確固たる集客の仕組みを持ち、常に安定した案件(バックオーダー)を抱えていることです。
資材不足という逆風は、対応力のないライバル業者が勝手に脱落していく「淘汰の時代」の始まりでもあります。この環境変化を自社の体質改善のチャンスと捉え、柔軟に変化できる業者だけが、これからの時代を勝ち残ることができるのです。
コラムのまとめ
「塗装工事の遅延=材料不足」と単純に結論づけることはできません。確かに原油高や物流問題による塗料・シンナーの供給不足は実在し、現場を止める大きな要因となっています。しかし、実際には天候不順や人手不足、そして事前の段取りや発注管理の甘さといった複合的な要因が絡み合って遅延が引き起こされています。
現場が止まれば、工期延長による人件費のロスで利益が激減し、何よりお施主様や元請けからの「信用」を失うという致命的なダメージを負います。
このリスクを回避するためには、複数ルートでの仕入れや安全在庫の確保、代替塗料の知識といった現場レベルの対応力に加え、遅延や価格改定の背景をお客様に誠実に伝え、納得していただく「説明力」が不可欠です。
そして最も重要なのは、この問題を「単なる現場トラブル」で終わらせず、「経営課題」として昇華させることです。単価や材料、工期のすべてを他人に握られている「下請け依存」の体制では、外部環境の変化によるダメージをすべて被ることになり、会社は生き残れません。自ら集客し、適正な価格で直接契約を結び、現場の主導権を握る「元請け化」こそが、材料不足の時代でも安定して案件を確保し、利益を出し続けるための唯一にして最強の解決策なのです。
記事の締め
塗装工事における材料不足や遅延といったトラブルは、単なる外的要因のせいにするのではなく、「自社で現場と仕事をコントロールする仕組み(経営力)」を持っているかどうかで、その被害の大きさが全く変わってきます。実際に、同じ厳しい環境下にあっても、下請けに甘んじて常に現場が止まり利益を減らしている会社と、自ら元請けとして安定して案件を獲得し、右肩上がりで成長し続けている会社には、明確な経営戦略の差が存在します。
スターペイントでは、加盟店全体で「下請けからの脱却」と「元請けとしての圧倒的な安定受注」を目指し、集客から営業、施工管理に至るまで、さまざまな仕組み化のサポートを行っています。
実際に、わずか20万円の販促投資から15件の現地調査アポイントを獲得した画期的なイベント集客の事例や、相見積もりに負けない成約率70%を叩き出す営業手法、さらには戸建て住宅のみで平均客単価200万円を受注するといった、加盟店の売上と利益を飛躍的に拡大させた成功事例が数多く生まれています。
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担当白山
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