【DIY派必見】足場だけ組んでもらう費用はいくらが正解?──外壁リフォームコストを40%削るプロの裏ワザ

はじめに

 「外壁の塗り替えや雨樋の交換くらい、自分でやれば材料代と休日の時間だけで済む」──そう考える DIY 派が年々増えています。
 
 しかし、はしごを超える高さの作業は想像以上に危険です。
厚生労働省の統計によれば、住宅リフォーム時の転落事故の46%が “足場未設置”または“不適切設置”に起因し、医療費や休業補償まで含めると浮かせたはずの費用が一瞬で吹き飛ぶどころか、家計そのものを揺るがしかねません。
 
 そこで注目されるのが 「足場だけ組んでもらう」 という選択肢。
安全設備を専門業者に外注し、塗装や軽補修は自分で行えば、フルパッケージを頼むより20〜40%のコストダウンが現実的に狙えます。とはいえネット検索に出てくるのは「全面15〜25万円」「片面5〜10万円」など断片的な数字ばかり。実際には家の形、立地、屋根勾配、工期延長の有無によって費用が2倍近く跳ね上がることも珍しくありません。
 さらに “足場無料” と謳う広告の多くは、他の費目にコストを付け替える会計テクニックで成立しているのが実態です。
 
 本稿では年間3,000件超の住宅塗装実績と公的データを突き合わせ、相場・内訳・追加費用の落とし穴・法令・業者選定・「足場無料」のカラクリまで徹底解剖。
読み終えれば、安全とコストを両立しつつ、あなたの家に最適な足場戦略が描けるはずです。


足場だけ外注するメリット・デメリット

足場だけ外注が選ばれる6つのシーン

  1. 休日に自分で外壁を塗りたい
    └ 足場はプロ、安全確保だけ買って材料と作業は DIY。
  2. 雨樋・破風板など家の一面だけ直したいとき
    └ 片面足場で済み、全面の 1/3 ほどの費用。
  3. アンテナ交換・太陽光パネル設置など屋根上の単発工事
    └ 屋根足場があると作業効率アップ&落下リスク激減。
  4. ウッドデッキやバルコニー手すりの改修
    └ 張り出し足場で庭木や外構を傷めずに工事できる。
  5. 隣家と近い狭小地や3階建ての高所メンテ
    └ 専用足場が必要で DIY 足場は危険。外注が最も安全。
  6. 足場を持たない工務店・多能工がスポットで入る現場
    └ 足場専門業者に丸投げすれば、スケジュールも明快。

ポイント
これらは共通して「高所・短期・部分工事」。足場だけ外注すれば安全を確保しながら20〜40%のコスト削減が現実的に狙えます。

足場外注のメリット・デメリット

【メリット】

  • コスト削減
    足場費は15〜25万円。塗装を自分で行えば、通常の業者一括発注に比べて30万円以上節約可能。
  • 安全確保
    資格を持つプロが組み立て、飛散防止ネットで転落や塗料飛びをしっかりガード。
  • 仕上がりの安定
    平らで頑丈な足場だから、ムラや垂れのないキレイな塗膜に。
  • 近隣対応もお任せ
    道路使用許可やご近所への挨拶を業者がまとめて行い、トラブルを未然に防止。
  • スケジュール自由
    自分のペースで塗装や補修に取りかかれるから、休日や空き時間を有効活用できる。

【デメリット】

  • 追加工事で再組立が必要
    後から範囲を広げると、再度足場を組む費用がかかる。
  • 繁忙期の予約取りづらさ
    春・秋は特に混み合うので、1か月以上前の予約がベター。
  • 無資格・保険未加入のリスク
    安全基準を満たさない業者や保険未加入だと、事故時に大きな負担に。
  • 夜間・休日・道路占用は割増
    通常費用の20〜30%増し。工期や作業時間の調整が必要。

【成功のポイント】

  1. 3社相見積りで「足場費」「内訳」「追加費」を比較
  2. 作業主任者資格賠償保険加入証を必ず確認
  3. 延長料・追加費の上限を契約書に明記しておく

この3ステップで、安全面とコスト面の両方を最適化しましょう。

たった3分で外壁・屋根塗装の相場が分かる!


足場費用の相場と計算方法

「外壁面積×単価+追加係数」で15秒試算。全国平均と地域差、狭小係数、延長料チャートまで深掘りします。

単価体系と地域係数

足場種別基本単価 (㎡)北海道・東北関東中部近畿九州
ビケ足場600–1,000円×1.10×1.00×0.95×0.93×0.95
単管足場900–1,300円×1.08×1.00×0.97×0.95×0.96
メッシュシート100–200円×1.05×1.00×1.00×1.00×1.00

計算式
足場費 = 外壁面積 × (基本単価 × 地域係数) + 追加費
外壁面積 ≒ 延床面積 × 1.2

追加費用係数チャート

追加要因係数/固定額説 明
隣家30 cm未満+5,000〜12,000円/㎡単管抱き足場+人力搬入
3階建て+3〜5万円部材・人件費増
屋根勾配6寸超+20〜30%屋根足場必須
道路占用(23区)1,500円/㎡/日許可+警備員
夜間・休日施工基本額×1.2〜1.3手当増
日延べ料資材単価×0.3/日8日目以降

工期・資材価格指数の影響

鉄鋼材価格指数が10ポイント上がると足場単価は平均**+3.5%**。2025年春の指数130→135なら20〜40円/㎡上振れ。梅雨・台風期を避ければ総額5〜12%削減できます。

追加費用の落とし穴を防ぐ

足場費の見積りを割高にする真犯人は、狭小地・高層・屋根勾配・道路占用・特殊搬入・安全対策追加など「後から判明する条件」につく加算です。


狭小・高層・屋根足場──現場条件による加算シミュレーション

条件加算方式30坪2階・160㎡の場合解説・対策
隣地との隙間 30 cm未満+5,000〜12,000円/㎡+8〜19万円単管抱き足場+人力搬入。
〈対策〉隣家の敷地を一時使用できれば 30〜50%減額。事前に隣家へ「臨時通行承諾」を交渉。
3階建て/総高さ 10 m超一式 +3〜5万円+3.5万円部材段数増と人員増。
〈対策〉外壁 3 面のみ施工なら「段階解体」方式で 1.5〜2 万円圧縮可能。
屋根勾配 6 寸超(31°)基本額×1.2〜1.3+3.5万円屋根足場+命綱支柱(親綱)設置。
〈対策〉勾配緩和用の仮設ステップ採用で 10〜15%減。
屋根一体型太陽光・煙突・アンテナ密集+1〜1.5万円/箇所+2万円構造物避けの補強金具。
〈対策〉アンテナは着工前に一時撤去・再設置で 7,000 円前後に抑制。
変形敷地(台形・L字)材料ロス 10〜15%+1.8万円足場パネルカットと端部養生。
〈対策〉図面提出で正味面積算定、ロス材買切りを回避。

POINT

  • 加算は「㎡単価アップ」より「固定額」が多く、小規模住宅ほどインパクトが大きい。
  • 施工図面(平面図・立面図)と現況写真を 見積り依頼と同時に渡す と、後出し加算の8割が消える。

行政手続き・安全対策の追加コスト完全ガイド

項目標準単価・手数料発生条件回避・軽減策
道路占用許可東京23区:1,500円/㎡/日
地方都市:800〜1,200円/㎡/日
前面道路が公道で足場・資材が1㎝でも張り出す①足場を敷地内に収めるレイアウト提案
②休日夜間占用を避け日中のみ占用にすると半額以下の自治体も
交通誘導員(ガードマン)1名 18,000円/日通学路・交通量多い道路ガードマン必要時間を「資材搬入・解体時の2日間」へ限定し固定費化
重機使用届・ラフタークレーン5 t車:35,000円/日隣地越境搬入・3階建て以上隣地使用承諾→ユニック車+人力搬入のハイブリッドで最大 40%削減
火気使用届(溶接・切断)0〜3,000円足場補強で火気作業発生火気不要のクランプ金具を指定して届出コストと日程調整をゼロに
産廃処分増+10〜15%メッシュシート高密度仕様再利用可能な高耐久ネットを指定し買切りロスを避ける

想定外コストをゼロ円で潰す5ステップ

  1. 現場情報セット提出
    • 平面図・立面図 PDF/現況写真 10 枚/屋根勾配メジャー値
    • 提出のタイミングは 見積り依頼前 が鉄則。
  2. 「追加費要素」チェックリスト共有
    • 隣地距離・道路幅・高さ 10m 超・勾配 6 寸超・夜間作業有無──項目を○×で回答させる。
  3. “発生時いくら”を見積書に記載させる
    • 例:「日延べ料:200円/㎡/日」「道路占用:実費+10%手数料上限」。上限固定でブレ幅±5%以内に。
  4. 行政申請は施主名義でなく業者名義
    • 書類不備の責任転嫁を防止。許可証の写しをメール添付で受け取る。
  5. 着工前 48 時間ルール
    • 着工 48 時間前までに「追加費ゼロ確認メール」が来なければ工期を延期できる条項を契約に盛り込む。

FAQで即解決!よくある誤算 Q&A

QA
Q1:片面だけ足場を組んだら安い?A:総額は確かに1/3程度だが固定費が高いので㎡単価は1.3〜1.5倍。養生不足で塗膜ムラが出やすい点も要注意。
Q2:庭木・カーポートは費用に影響?A:仮囲い撤去+復旧で5,000〜2万円。カーポートは屋根パネル外しで3万円前後かかる場合がある。
Q3:台風で足場が揺れると追加費?A:揺れ防止の控え柱設置は見積に含まれるのが一般的。撤去延期で発生する日延べ料が実質負担増となる。

まとめ ― 追加費を“想定内”に変える処方箋

追加費は 「現場条件 × 行政手続き × 天候遅延」 の掛け算で膨らみます。

  • 図面・写真を先出しして条件を透明化
  • 上限付き追加費条項を契約書へ明記
  • 48時間ルールで直前のサプライズを排除

この3手順で、追加費の振れ幅は**±5%以内**に収まり、予算超過とトラブルの8割は未然に防げます。

たった3分で外壁・屋根塗装の相場が分かる!

法令・安全基準と必要資格

労働安全衛生法2mルール、作業主任者、賠償保険──最低限の法令知識で違反ゼロへ。

2mルールと足場種類

作業床2 m超は足場必須。住宅塗装はビケ足場が標準。一側足場・ブラケット足場の適否を図解で整理。

トラブル防止チェックリスト

  1. 作業主任者配置届の写し取得
  2. 労災+賠償保険証券番号確認
  3. 近隣へ工程表・挨拶状配布
    これで苦情発生率40%減

「足場無料」のカラクリを徹底解剖する

無料を実現する会計ロジックと3大リスク、数字で見抜く方法まで 2,400 字で完全解説。

“無料”を成立させる2モデル

付け替えモデル:足場費を塗装㎡単価へ上乗せ。延床40坪で**+1〜5万円**。
平均化モデル:年間300件で割り勘。平屋案件が損を被る。

“無料”が招く3大リスク

リスク実害察知ポイント回避策
品質ダンピング錆びパイプ・人員減で揺れ・ムラ資材のJIS番号、ネット目合い確認資材更新年を保証書に明記させる
延長ペナルティ2,000円/㎡/日、4日で+12.8万日延べ欄の空白・上限未記載延長料のキャップ方式を交渉
保険空洞化落下事故で全額自己負担保険証券番号・主任者証コピー書面提出できない業者は除外

ケーススタディ:梅雨着工で延長+4日→日延べ12.8万円、保険未加入で飛散補修6.5万円=足場有料の業者より18万円高。

見抜き方&交渉テンプレート

三社相見積で足場欄を黒塗り→㎡単価・人工数を質問→「延長1日○円上限、追加費は事前書面なし請求不可」と契約書に明記。即答・提示できる業者なら安心。

法令・安全基準と必要資格

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2mルールと足場種類

作業床2 m超は足場必須。住宅塗装はビケ足場が標準。一側足場・ブラケット足場の適否を図解で整理。

トラブル防止チェックリスト

  1. 作業主任者配置届の写し取得
  2. 労災+賠償保険証券番号確認
  3. 近隣へ工程表・挨拶状配布
    これで苦情発生率40%減

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“無料”を成立させる2モデル

付け替えモデル:足場費を塗装㎡単価へ上乗せ。延床40坪で**+1〜5万円**。
平均化モデル:年間300件で割り勘。平屋案件が損を被る。

“無料”が招く3大リスク

リスク実害察知ポイント回避策
品質ダンピング錆びパイプ・人員減で揺れ・ムラ資材のJIS番号、ネット目合い確認資材更新年を保証書に明記させる
延長ペナルティ2,000円/㎡/日、4日で+12.8万日延べ欄の空白・上限未記載延長料のキャップ方式を交渉
保険空洞化落下事故で全額自己負担保険証券番号・主任者証コピー書面提出できない業者は除外

ケーススタディ:梅雨着工で延長+4日→日延べ12.8万円、保険未加入で飛散補修6.5万円=足場有料の業者より18万円高。

見抜き方&交渉テンプレート

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コラムのまとめ

 足場だけ外注を成功させる鍵は、数字・工程・法令・交渉の4ステップで“見えないリスク”を可視化することにあります。
 まず 数字
外壁面積×単価に地域・狭小地・屋根勾配係数を掛ければ15秒で概算が出ます。ここで注目すべきは最低発注額占有日数。狭小地や3階建ては面積が小さくても固定費割合が高く、㎡単価だけでは実総額を見誤るためです。
 次に 工程
組立・解体は最速で半日ずつ。DIY を絡めるなら下地処理や天候リスクを踏まえ撤去日を決め打ちしないスケジュールを組めば日延べ料を抑えられます。
 三つ目が 法令
労働安全衛生法2mルールに加え、道路占用許可や近隣挨拶を怠れば行政罰やクレーム対応でコストが逆転することも。作業主任者証と保険証券を写しで保管すれば、万一の事故時も補償が明確で安心です。
 最後は 交渉
三社相見積で足場欄を黒塗り比較し、延長料・追加費の上限を契約書に固定すれば“足場無料”のカラクリや梅雨延長ペナルティに振り回されません。
 ここまで徹底すれば、同じ安全水準を保ちながら総費用を20〜40%削減する現実的な余地が見えてきます。足場は単なるコストではなく、転落事故・塗膜不良・近隣トラブルを未然に防ぐ**“安全投資”**。本稿の早見表・係数チャート・チェックリストを活用し、ご自宅の条件に当てはめてみてください。数値でリスクを“見える化”した瞬間、最適な発注タイミングと予算配分がクリアになり、DIY とプロ施工の境界線も自信を持って引けるはずです。


記事の締め

 春と秋は外壁塗装・屋根塗装のベストシーズン!雨が少なく気温と湿度が安定している 3〜5月 は特に狙い目です。

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