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ブロック塀のひび割れ補修はコーキングでできる?費用・手順・危険なケースまでプロが徹底解説

ブロック塀は私たちの生活に身近な存在ですが、常に雨風にさらされているため、知らず知らずのうちにダメージを蓄積しています。ふと気づいたときに「あれ、こんなところにヒビがあったかな?」と心配になることもあるでしょう。

とはいえ、「業者に頼むほどではないのでは?」「自分でコーキング剤を買ってきて埋めれば直る?」と、DIYでの補修を考える方も多いはずです。

本記事では、年間施工3,000件以上を行う外壁専門会社の知見をもとに、ブロック塀のひび割れに対してコーキング補修が有効なケース、具体的な手順、DIYでの注意点、そしてプロに依頼すべき危険な症状まで徹底的に解説します。ご自宅のブロック塀を安全に長持ちさせるためにも、ぜひ参考にしてください。

ブロック塀のひび割れ補修にコーキングは有効?

ブロック塀の劣化にはさまざまな種類があり、すべてがコーキングで直せるわけではありません。まずは、コーキングで補修可能なケースと、そうでない不向きなケースを見極めることが重要です。

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コーキング補修が向いている症状とは?

コーキング(シーリング)による補修が最も効果を発揮するのは、**「幅が狭く、深さが浅い、表面的なひび割れ」**です。専門用語では「ヘアークラック」と呼ばれるものがこれに該当します。

1. ヘアークラック(幅0.3mm未満のひび割れ)

髪の毛ほどの細いひび割れです。これは、コンクリートやモルタルが乾燥収縮する際や、気温変化による膨張収縮によって自然発生的に起こることが多い現象です。

この段階では、ブロック塀の内部にある鉄筋にまで影響が及んでいないケースがほとんどです。しかし、放置するとそこから雨水が浸入し、内部の劣化を招く「入り口」となってしまいます。

このレベルのひび割れであれば、DIYでコーキング材を充填(すり込む)ことで、雨水の浸入を防ぎ、劣化の進行を食い止めることができます。

2. 笠木(かさぎ)や目地の軽微な隙間

ブロック塀の上部に取り付けられている「笠木」の継ぎ目や、ブロック同士をつなぐ目地部分にできた小さな隙間も、コーキング補修の対象です。ここも雨水が入りやすい弱点ですので、隙間を埋めることで防水性を維持できます。

3. 塗装表面の剥がれに伴う微細な割れ

ブロック塀に塗装が施されている場合、塗膜の劣化によって表面に細かいひび割れが生じることがあります。これもコーキングや、コーキング機能を持つ下塗り材(フィラー)などで補修可能です。

コーキング補修の目的は「防水」

あくまでコーキングは「隙間を埋めて水を入れないようにする」ための応急処置および予防メンテナンスです。「割れたブロックを接着して強度を戻す」ものではないことを理解しておきましょう。強度が低下していない初期段階の劣化に対して、非常に有効な手段となります。

コーキングでは補えない危険な劣化症状

一方で、以下のような症状が見られる場合は、コーキングだけでは補修できません。これらはブロック塀の構造自体に問題が生じている可能性が高く、表面を埋めただけでは根本解決にならないばかりか、内部で劣化が進行して倒壊などの事故につながる危険性があります。

1. 構造クラック(幅0.3mm以上の深いひび割れ)

名刺やハガキがスッと入ってしまうような幅の広いひび割れです。これは、地盤の沈下、地震などの外的な力、あるいは内部鉄筋の膨張などによって、ブロック塀自体に大きな負荷がかかった結果として生じます。

幅が広いということは、ひび割れが表面だけでなく内部深くまで貫通している可能性が高いです。単にコーキングで埋めても、塀自体の強度が低下しているため、再び割れたり、地震時に倒壊したりするリスクが残ります。

2. 爆裂(ばくれつ)現象

コンクリートの一部が剥がれ落ち、内部の鉄筋が露出していたり、赤錆汁が流れ出ていたりする状態です。

これは、ひび割れから浸入した水分によって内部の鉄筋が錆び、錆びて膨張した鉄筋が内側からコンクリートを押し出して破壊した結果です。鉄筋が腐食しているため、強度は著しく低下しています。コーキングで蓋をするだけでは腐食の進行を止められません。

3. ブロック塀の傾き・ぐらつき

手で押すと揺れる、または目視で明らかに傾いている場合です。これは基礎や地盤に問題があるか、鉄筋の破断などが疑われます。塗装やコーキングといった表面的な補修の範疇を超えており、積み直しや補強工事が必要です。

4. 白華現象(エフロレッセンス)が激しい

ひび割れから白い粉のようなものが大量に吹き出ている場合、内部に大量の水分が浸入している証拠です。コーキングで表面を塞ぐと、逆に入り込んだ水分の逃げ場がなくなり、内部劣化を早める可能性があります。まずは水の浸入経路を特定し、適切に乾燥させる必要があります。

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ブロック塀の劣化が起きる原因と放置リスク

そもそも、なぜ頑丈そうに見えるブロック塀が劣化してしまうのでしょうか。そのメカニズムと、放置した場合の恐ろしいリスクについて解説します。

ブロック塀のひび割れが起きる主な原因

ブロック塀の劣化原因は、大きく分けて「環境的要因」と「構造的要因」の2つがあります。

1. 環境的要因(経年劣化)

  • 乾燥収縮: コンクリートやモルタルは、水分が蒸発して乾燥する過程で体積が収縮します。この際に引っ張られる力が働き、ひび割れが発生します。
  • 温度変化: 夏の強い日差しによる膨張と、冬の寒さによる収縮を繰り返すことで、材料に疲労が蓄積し、ひび割れが生じます。
  • 中性化: アルカリ性であるコンクリートは、空気中の二酸化炭素と反応して徐々に中性化していきます。中性化が内部の鉄筋まで達すると、鉄筋を保護していた不動態皮膜が失われ、錆びやすくなります。
  • 凍害: 寒冷地などで、内部に浸入した水分が凍結・融解を繰り返すことで、体積膨張によりコンクリートを破壊します。

2. 構造的要因

  • 地盤沈下: 地盤が弱く、塀の重みで不同沈下(不揃いに沈むこと)が起きると、塀に歪みが生じてひび割れます。
  • 地震・振動: 地震の揺れや、近くを走る大型車の振動などが繰り返されることで、構造に負荷がかかります。
  • 施工不良: 鉄筋の量が足りない、かぶり厚(鉄筋を覆うコンクリートの厚さ)が不足している、基礎が不十分などの施工不良も、早期劣化の大きな原因です。

劣化を放置した場合の倒壊リスク・安全性への影響

「たかがひび割れ」と軽く考えて放置してしまうと、取り返しのつかない事故につながる可能性があります。

1. 鉄筋の腐食と強度の喪失

ひび割れから雨水や空気が浸入すると、内部の鉄筋があっという間に錆びてしまいます。鉄筋はブロック塀の「背骨」にあたる重要な補強材です。これが錆びて細くなったり、ボロボロになったりすると、塀全体の強度が失われ、自重を支えることさえ難しくなります。

2. 倒壊による人身事故

最も恐ろしいのが倒壊事故です。過去には、大阪北部地震などで通学路のブロック塀が倒壊し、痛ましい事故が起きています。強度が低下したブロック塀は、震度5程度の地震や、強風、あるいは子供が寄りかかった程度の衝撃でも倒れる可能性があります。

ブロック塀は重量があるため、倒壊すれば下敷きになった人に致命傷を与えかねません。所有者としての管理責任(賠償責任)も問われることになります。

3. 美観の悪化と資産価値の低下

安全面だけでなく、見た目の問題もあります。ひび割れだらけで、カビやコケが生え、エフロレッセンス(白い汚れ)が垂れたブロック塀は、家全体の印象を暗く、古臭く見せてしまいます。これはご自宅の資産価値を下げる要因にもなり得ます。

小さなひび割れのうちに対処することは、家族や近隣住民の安全を守り、将来的な修繕費用を抑えるために非常に重要なのです。

コーキング材の選び方|外部用・コンクリート用はここを見ればOK

DIYで補修する場合、ホームセンターに行くとたくさんの種類のコーキング材が並んでいて迷ってしまうでしょう。外部のブロック塀補修に適した選び方を解説します。

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屋外のブロック塀に向いているコーキング材の種類

ブロック塀の補修には、以下の条件を満たすコーキング材を選ぶ必要があります。

  • 耐候性が高い:紫外線や雨風に強いこと。
  • 密着性が高い:コンクリートやモルタルによくつくこと。
  • 塗装ができる(必要であれば):補修後に上から塗装する場合、塗料を弾かないこと。

これらを満たすおすすめの種類は以下の2つです。

1. 変成シリコン系コーキング(推奨)

最も汎用性が高く、ブロック塀補修に最適です。

  • 特徴: 耐候性、耐熱性、耐水性に優れています。硬化後はゴム状になり、ある程度の動きに追従します。
  • メリット: 上から塗装が可能です。「ノンブリードタイプ」を選べば、塗装後の黒ずみ汚れも防げます。
  • 用途: 外壁のひび割れ補修、目地の充填、サッシ周りなど。

2. ウレタン系コーキング

密着性と弾力性に優れていますが、紫外線に弱いという弱点があります。

  • 特徴: コンクリートとの密着が良い。硬化後は弾力がある。
  • 注意点: 紫外線で劣化しやすいため、必ず上から塗装して保護する必要があります。塗装しない場合は使用を避けるか、変成シリコンを選びましょう。

【商品選びのポイント】

パッケージに「コンクリート用」「ひび割れ補修用」「屋外用」と書かれているものを選べば間違いありません。色はブロック塀に合わせて「グレー」を選ぶと補修跡が目立ちにくいです。

避けるべき材質・塗装との相性

逆に、ブロック塀補修で選んではいけないのが**「シリコン系コーキング」**です。

名前に「シリコン」と付いていますが、「変成シリコン」とは別物です。お風呂場やキッチンなどの水回りでよく使われる安価なコーキング材です。

  • なぜダメなのか?:
    1. 水を弾く油分が出る: シリコン系は「シリコーンオイル」という油分を含んでおり、これが周囲に染み出して汚染(撥水汚染)を引き起こします。
    2. 塗装ができない: この油分のせいで、上から塗料を塗っても弾いてしまい、密着しません。
    3. 汚れを吸着する: 染み出した油分にホコリが付着し、補修箇所周辺が黒く汚れてしまいます。

一度シリコン系を打ってしまうと、除去するのに大変な手間がかかります。「安いから」「家にあったから」という理由でシリコン系を使うのは絶対に避けましょう。必ず**「変成シリコン」**を確認して購入してください。

DIYでできるブロック塀のコーキング補修手順

それでは、実際にDIYでヘアークラック(幅0.3mm未満のひび割れ)を補修する手順を紹介します。

準備する道具・材料一覧と費用の目安

ホームセンターで揃う道具ばかりです。費用は数千円程度で済みます。

道具・材料用途費用の目安
変成シリコン系コーキング材ひび割れの充填に使用。グレー色がおすすめ。500円〜800円/本
コーキングガンコーキング材を押し出すための道具。200円〜500円
プライマー(下塗り材)コーキングの密着を良くする接着剤。必須。500円〜1,000円/缶
刷毛(小)プライマーを塗るために使用。100円〜200円
マスキングテープ補修箇所以外を汚さないための養生テープ。100円〜200円
ワイヤーブラシ・ハブラシひび割れの中のゴミや苔を掃除する。100円〜300円
ヘラ(コーキング用)充填したコーキングをならす。指でも代用可だがヘラが綺麗。100円〜300円
ウエス(雑巾)清掃や拭き取りに使用。

合計目安:約2,000円〜3,500円

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コーキング補修の施工手順(下地処理~仕上げまで)

手順1:清掃(下地処理)

ひび割れ部分とその周辺を、ワイヤーブラシや使い古したハブラシを使って掃除します。苔、砂、ホコリなどが残っているとコーキングが剥がれる原因になります。水洗いした場合は、**完全に乾燥するまで(丸1日以上)待ってください。**水分が残っていると密着しません。

手順2:養生(マスキング)

ひび割れの両サイドにマスキングテープを貼ります。補修箇所以外にコーキングがつかないようにするためです。はみ出しても気にしない場合は省略できますが、貼ったほうが仕上がりがきれいです。

手順3:プライマー塗布

ひび割れの中に、刷毛でプライマーを塗布します。これは接着剤の役割を果たし、コーキングの持ちを格段に良くします。塗り忘れがないようにしましょう。

手順4:コーキング充填

コーキングガンにカートリッジをセットし、ノズルの先端をひび割れの幅に合わせて斜めにカットします。ひび割れの奥まで材料が入るように、ノズルを押し付けながらゆっくりと充填していきます。「盛る」のではなく「押し込む」イメージです。

手順5:ヘラ押さえ(ならし)

充填したらすぐに、ヘラで表面をならします。内部の空気を押し出し、しっかりと密着させる重要な工程です。ヘラで平滑に仕上げることで、水たまりを防ぎます。

手順6:養生撤去・乾燥

コーキングが乾き始める前(ならし終わったらすぐ)に、マスキングテープを剥がします。固まってから剥がすと、コーキングも一緒に剥がれてしまいます。あとは、触らないようにして24時間程度乾燥させれば完了です。

DIYで失敗しがちなポイントと正しい対処法

コーキング補修は一見簡単そうに見えますが、プロと素人では耐久性に大きな差が出ます。よくある失敗例を知っておきましょう。

よくある失敗例とトラブル(剥がれ・隙間・雨水浸入など)

失敗1:すぐに剥がれてきた

  • 原因: プライマー(接着剤)を塗らなかった、もしくは清掃不足で砂埃の上から塗ってしまったことが原因です。
  • 対処法: 剥がれたコーキングを一度きれいに撤去し、清掃・プライマー塗布からやり直します。

失敗2:補修跡がミミズ腫れのようで目立つ

  • 原因: コーキングを盛りすぎて、ヘラでのならしが不十分だったためです。
  • 対処法: DIYでは多少の見た目の悪さは仕方ありませんが、気になる場合は、コーキングが完全に硬化してから、その上からブロック塀全体を塗装することで目立たなくすることができます。

失敗3:シリコン系を使ってしまい、周りが汚れた

  • 原因: 材料選びのミスです。
  • 対処法: 汚染された部分を削り取るか、専用の「シリコンカバー」などの下地材を塗ってから塗装する必要がありますが、完全な修復は困難です。最初から変成シリコンを使うことが最善の対策です。

耐久性を高めるためのコツとメンテナンス方法

DIYでも長持ちさせるためのプロのコツは、**「Vカット(Uカット)」**という手法です。

ひび割れが細すぎると、コーキング材が奥まで入り込みません。そこで、専用の工具(ディスクグラインダーなど)を使って、あえてひび割れをV字型に削って溝を広げ、そこにたっぷりとコーキングを充填する方法です。

これにより、接着面積が増えて耐久性が飛躍的に向上します。ただし、工具が必要で粉塵も出るため、DIYではハードルが高いかもしれません。無理なら「刷り込み」だけでも十分効果はあります。

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プロに依頼すべきケースと工事内容の違い

DIYで対応できるのはあくまで軽微な補修です。以下のようなケースは迷わずプロに相談してください。

DIY不可の危険症状(鉄筋腐食・構造クラック・傾き)

  • 幅0.3mm以上の深いひび割れ(構造クラック)
  • ブロックの欠損・爆裂(鉄筋が見えている)
  • 塀全体の傾き、ぐらつき
  • 高さがある(控え壁がないなど建築基準法不適合の疑いがある)塀
  • 広範囲にわたる劣化

これらの症状がある場合、表面を埋めるだけでは倒壊のリスクを排除できません。専門家による「構造診断」や「内部調査」が必要です。

プロが行う補修の種類と費用相場

プロに依頼した場合、状況に応じて以下のような補修が行われます。

【プロの補修工事の種類と費用相場】

工事内容費用の目安内容
Vカットコーキング補修1,500円〜2,500円/mひび割れを削って溝を作り、コーキングを深部まで充填する高耐久補修。
樹脂注入工法20,000円〜/箇所専用の器具を使い、エポキシ樹脂などを内部の空洞まで圧入して一体化させる。
左官補修(モルタル塗り)3,000円〜5,000円/㎡表面の剥がれなどをモルタルで塗り直して平滑にする。
塗装工事3,000円〜5,000円/㎡補修後の保護と美観回復。防水塗料などを使用。
一部積み直し10,000円〜/㎡劣化したブロックのみを撤去し、新しく積み直す。
解体・撤去5,000円〜/㎡危険な塀を撤去する。

プロは単に埋めるだけでなく、ひび割れの深さに応じて工法を使い分け、下地から強固に補修します。また、美観(跡が目立たないようにする)にも配慮した仕上げを行います。

ブロック塀を長持ちさせるための予防メンテナンス

ブロック塀の寿命は一般的に30年程度と言われていますが、メンテナンス次第で大きく変わります。

点検チェックリスト

年に1回程度、ご自身で点検を行いましょう。以下のチェックリストを活用してください。

【ブロック塀 自己点検チェックリスト】

  • [ ] ひび割れ: 幅0.3mm以上のひび割れはないか?
  • [ ] 傾き: 塀が傾いていないか?(下げ振りなどで確認)
  • [ ] ぐらつき: 手で押して揺れないか?
  • [ ] 鉄筋: コンクリートが剥がれて鉄筋が見えていないか?錆汁が出ていないか?
  • [ ] 高さ: 高すぎないか?(現在の基準は2.2m以下)
  • [ ] 控え壁: 長い塀の場合、支えとなる「控え壁」があるか?
  • [ ] 汚れ: カビやコケがひどくないか?

水はけ・排水環境の改善方法

ブロック塀の大敵は「水分」です。塀の根元に水たまりができやすい、土が常に湿っているといった環境は、吸水による劣化を早めます。

  • 水抜き穴の清掃: ブロック塀の最下部には、内部の水を抜くための穴が開いていることがあります。ここが土やゴミで詰まっていないか確認し、掃除しましょう。
  • 泥除け・砂利: 塀の周囲に砂利を敷いて泥はねを防いだり、地面の勾配を調整して水はけを良くしたりするのも有効です。
  • 笠木の設置: 塀の天端(上部)から雨水が入るのを防ぐため、アルミ製などの笠木を取り付けると耐久性が向上します。

コラムのまとめ

ブロック塀のひび割れ補修について、DIYでのコーキング方法からプロへの依頼基準まで解説しました。

  • ブロック塀のひび割れ補修は、ヘアークラック(幅0.3mm未満)であればDIYのコーキングで対応可能です。
  • 使用するコーキング材は、塗装可能で耐候性の高い**「変成シリコン系」**を選びましょう。シリコン系はNGです。
  • 幅の広いひび割れ、鉄筋の露出、塀の傾きなどは、倒壊の危険があるためDIY厳禁です。必ず専門業者に相談してください。
  • 正しい材料選定と、清掃・プライマー塗布といった下地処理が成功の鍵です。

ご自宅のブロック塀を守ることは、家族と地域の安全を守ることにつながります。「まだ大丈夫だろう」と放置せず、小さなひび割れのうちに対処することが、最もコストパフォーマンスの良いメンテナンス方法です。

少しでも不安がある場合や、高所作業が必要な場合は、無理をせずプロの診断を受けることをおすすめします。


記事の締め

秋は気温と湿度が安定し、コンクリートやブロック塀の補修に適した季節です。日中の乾燥が進みやすく、コーキング材の密着性も高まりやすいタイミング。冬の凍結による劣化が始まる前に、ご自宅のブロック塀のひび割れや劣化をチェックしておくのがおすすめです。

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