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ブロック塀の再塗装完全ガイド|劣化サイン・費用相場・DIYと業者比較まで徹底解説

はじめに

住宅の外構として、私たちの暮らしに広く用いられているコンクリートブロック塀。しかし、屋外で常に雨風や紫外線にさらされているため、年月とともに色あせや汚れ、ひび割れといった劣化が目立つようになります。

見た目が古びて見えるだけでなく、ブロック塀は水分を吸収しやすいため、放置すると内部から劣化が進行し、耐久性や安全性に深刻な影響を及ぼすことがあります。そこで重要になるのが、定期的な「再塗装」によるメンテナンスです。

本記事では、外壁塗装・屋根塗装の専門会社であるスターペイントの知見をもとに、ブロック塀の再塗装が必要となる劣化サインの見分け方から、気になる費用相場、DIYと業者依頼のメリット・デメリット比較、さらには最適な塗料の選び方や正しい施工手順まで、網羅的に解説します。大切な住まいの外構を、長持ちさせ、美しく保つための知識をぜひ身につけてください。

ブロック塀の再塗装が必要な理由

ブロック塀の塗装は、単に見た目をきれいにするだけが目的ではありません。塗装によって作られる「塗膜」が、ブロックを雨水や紫外線から守る保護バリアの役割を果たしています。この塗膜が劣化すると、ブロック塀の美観・耐久性・安全性に様々な問題が生じます。

ブロック塀の主な劣化サイン

ご自宅のブロック塀に以下のようなサインが見られたら、再塗装を検討すべき時期です。

  • ひび割れ(クラック)最も注意すべき劣化サインです。髪の毛ほどの細い「ヘアークラック」でも、放置すると雨水が浸入する原因になります。幅0.3mm以上の「構造クラック」と呼ばれる深いひび割れは、ブロック内部の構造に問題が生じている可能性があり、専門家による診断が必要です。
  • 色あせ・チョーキング現象塗装面が色あせたり、手で触ると白い粉が付着したりする「チョーキング現象」は、紫外線によって塗料の樹脂が分解され、塗膜の防水機能が失われ始めている証拠です。
  • 白華(はっか)現象(エフロレッセンス)ブロックの表面に、白い綿や粉のようなものが浮き出てくる現象です。これは、ブロック内部に浸入した雨水が、コンクリートのアルカリ成分を溶かしながら表面で蒸発することで起こります。内部に水分が浸透している明確なサインです。
  • カビ・コケの発生日当たりが悪く、湿気が溜まりやすい場所に、緑色や黒色のカビ・コケが発生します。見た目が悪いだけでなく、これらが発生している箇所は常に湿っているため、ブロックの劣化をさらに促進させてしまいます。

再塗装を怠った場合のリスク

これらの劣化サインを「まだ大丈夫だろう」と放置してしまうと、次のような深刻なリスクにつながる可能性があります。

  • 雨水浸透による内部劣化ひび割れなどから浸入した雨水は、ブロックのコンクリートを徐々に中性化させ、本来の強度を失わせてしまいます。
  • 内部鉄筋のサビと爆裂ブロックの内部には強度を保つための鉄筋が通っています。水分が鉄筋に達するとサビが発生し、膨張して内側からコンクリートを破壊する「爆裂」という現象を引き起こします。
  • 倒壊リスクの増大内部の劣化が進行すると、ブロック塀全体の強度が著しく低下します。特に、地震などの強い衝撃が加わった際に倒壊する危険性が高まり、人命に関わる重大な事故につながる恐れもあります。
  • 景観の悪化汚れたり、ひび割れたりしたブロック塀は、手入れが行き届いていない印象を与え、住宅全体の美観を損ねてしまいます。

ブロック塀の再塗装にかかる費用相場

再塗装の費用は、施工面積や劣化状況、そしてDIYで行うか専門業者に依頼するかによって大きく変わります。それぞれの費用感を把握しておきましょう。

業者に依頼した場合の費用目安

専門業者に依頼する場合、費用は主に「m²(平米)あたりの単価」で算出されます。この単価には、洗浄、下地処理、塗料代、塗装作業費などが含まれています。

ブロック塀塗装の費用相場(業者依頼)

工程単価の目安(/m²)備考
高圧洗浄200円 ~ 500円汚れやコケを落とす重要な工程
下地処理(ひび割れ補修等)500円 ~ 1,500円劣化状況により変動
下塗り(シーラー)600円 ~ 1,000円塗料の密着性を高める
中塗り・上塗り1,500円 ~ 4,000円使用する塗料のグレードによる
合計2,800円 ~ 7,000円一般的なシリコン塗料の場合、3,000円~5,000円/m²が目安

例えば、高さ1.2m×長さ20m(=24m²)のブロック塀をシリコン塗料で再塗装する場合、総額で約7万円~12万円が費用の目安となります。

DIYで行う場合の費用と注意点

DIYは業者に依頼するよりも費用を抑えられますが、必要な道具や材料を揃える初期投資が必要です。

DIYで必要な材料と費用目安

道具・材料費用の目安備考
高圧洗浄機10,000円~30,000円(購入) 3,000円~(レンタル/日)必須の工程。レンタルも選択肢に。
塗料(下塗り+上塗り)10,000円 ~ 20,000円20m²程度の面積を想定。シリコン塗料の場合。
塗装道具(ローラー、ハケ、バケット)3,000円 ~ 5,000円
養生材(マスキングテープ、マスカー)1,000円 ~ 2,000円
補修材(シーリング材、ヘラ)1,000円 ~ 3,000円ひび割れがある場合
その他(手袋、ゴーグル、ブラシ等)2,000円 ~ 3,000円
合計27,000円 ~ 63,000円

注意点: DIYは人件費がかからない分安価ですが、高圧洗浄機などを購入すると初期費用は意外とかさみます。また、慣れない作業には多くの時間と労力がかかること、そして失敗のリスクがあることを十分に理解しておく必要があります。

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ブロック塀の再塗装に適した塗料と特徴

塗料選びは、ブロック塀の耐久性と美観を左右する重要なポイントです。それぞれの塗料の特徴を知り、目的に合ったものを選びましょう。

代表的な塗料の種類と比較表

一般的に外壁塗装で使われる塗料が、ブロック塀にも使用されます。

塗料の種類耐用年数(目安)1m²あたりの価格帯特徴
アクリル5~7年1,500円~安価だが耐久性が低く、頻繁な塗り替えが必要
ウレタン8~10年1,800円~コストと性能のバランスが良いが、紫外線にやや弱い
シリコン10~15年2,500円~現在の主流。耐久性、防汚性に優れ、コストパフォーマンスが高い
フッ素15~20年3,500円~高価だが非常に高い耐久性を持つ。長期的なメンテナンスコストを抑えたい場合に
弾性塗料8~15年2,000円~塗膜がゴムのように伸び縮みし、ひび割れに追従しやすい。ブロック塀に適している

耐久性・機能性で選ぶポイント

ブロック塀の塗料選びで特に重視すべき機能性は以下の3つです。

  • 防水性雨水の浸入を防ぎ、内部の劣化や白華現象を抑制するための最も基本的な性能です。
  • 透湿性ブロック内部に溜まった湿気を、水蒸気として外に逃がす性能です。この性能がない塗料を使うと、内部からの湿気で塗膜が風船のように膨らんでしまい、早期剥離の原因になります。ブロック塀の塗装において、透湿性は必須の機能と言えます。
  • 防カビ・防藻性日当たりが悪く、湿気がちな場所のブロック塀には、カビやコケの発生を抑制する機能が付いた塗料を選ぶと、長期間にわたって美観を維持できます。

ブロック塀の再塗装の施工手順

塗装の仕上がりと耐久性は、正しい手順で施工されたかどうかに大きく左右されます。特に塗装前の下準備が重要です。

下地処理と洗浄の重要性

塗装工事において**「仕上がりの9割は下地処理で決まる」**と言われるほど、この工程は重要です。

  1. 高圧洗浄まず、高圧洗浄機を使って、表面に付着した汚れ、カビ、コケ、剥がれかかった古い塗膜などを徹底的に洗い流します。この作業を怠ると、新しい塗料がしっかりと密着しません。
  2. 下地補修洗浄後、ブロック塀を十分に乾燥させ、ひび割れや欠けている部分をチェックします。小さなひび割れはシーリング材(コーキング材)で、大きな欠損はモルタルなどで埋めて平滑にします。
  3. 白華(エフロ)の除去白華現象が起きている場合は、ワイヤーブラシや皮スキ(スクレーパー)で物理的に削り落とします。頑固な場合は、専用の除去剤を使用することもあります。

養生から仕上げまでの流れ

下地が整ったら、いよいよ塗装工程に入ります。

  1. 養生塗料が付いてはいけない地面、植栽、隣家との境界フェンス、門扉などを、マスカーやビニールシートで覆って保護します。
  2. 下塗り(シーラー・プライマー塗装)下地と次に塗る塗料との密着性を高めるための「接着剤」の役割を果たす下塗り材を塗布します。これを塗ることで、上塗り塗料の吸い込みを防ぎ、色ムラのない美しい仕上がりになります。
  3. 中塗り・上塗り下塗りが十分に乾燥したら、仕上げ用の塗料を2回に分けて塗ります。「中塗り」でまず一層塗り、規定の乾燥時間を置いた後、仕上げの「上塗り」を行います。同じ塗料を2回重ねて塗ることで、塗料が持つ本来の性能を発揮できる十分な厚み(塗膜厚)を確保し、色ムラや塗り残しを防ぎます。
  4. 乾燥と確認上塗りが終わったら、塗料が完全に硬化するまで十分に乾燥させます。最後に養生を剥がし、塗り残しやムラがないかを確認して完成です。

DIYと業者依頼のメリット・デメリット比較

費用を抑えたい場合はDIY、品質を求めるなら業者依頼が基本ですが、それぞれのメリット・デメリットを正しく理解して選択することが大切です。

DIYのメリット・デメリット

  • メリット
    • コスト削減:最大のメリット。人件費がかからないため、材料費のみで済む。
    • 自由なタイミング:自分の都合の良い時に作業を進められる。
    • 達成感:自分で作り上げる楽しみや、住まいへの愛着が湧く。
  • デメリット
    • 品質・耐久性の不安:下地処理の甘さや塗りムラなど、専門知識や技術不足による失敗が多く、塗膜が早期に剥がれる可能性がある。
    • 時間と労力:洗浄から乾燥まで、全ての工程に多くの時間がかかり、体力も消耗する。
    • 安全性の問題:脚立での作業や高圧洗浄機の扱いに危険が伴う。
    • 失敗時のリスク:失敗した場合、結局業者に頼むことになり、余計な費用がかかる可能性がある。

業者依頼のメリット・デメリット

  • メリット
    • 高品質な仕上がり:専門的な知識と技術で、美しく耐久性の高い仕上がりを期待できる。
    • 長期的な耐久性:適切な下地処理と塗料選びで、塗膜が長持ちする。
    • 保証制度:施工後の不具合に対応してくれる保証が付く場合が多い。
    • 手間と時間の節約:面倒な作業をすべて任せられる。
  • デメリット
    • 費用がかかる:DIYに比べてコストが高くなる。
    • 業者選びの手間:信頼できる優良な業者を見つける必要がある。

ブロック塀の再塗装で失敗しないためのポイント

せっかく再塗装するなら、失敗は避けたいものです。よくある失敗例とその対策を知っておきましょう。

よくある失敗例とその対策

  • 失敗例①:すぐに塗膜が膨れて剥がれた
    • 原因:下地処理不足(洗浄不足)、または透湿性のない塗料を選んでしまった。
    • 対策:高圧洗浄を徹底し、ブロック塀専用または透湿性の高い塗料を選ぶ。
  • 失敗例②:色ムラができてしまった
    • 原因:下塗りをしていない、または上塗りを1回しか塗っていない。
    • 対策:下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りを基本とし、各工程で十分な乾燥時間を確保する。
  • 失敗例③:塗料が垂れてしまった
    • 原因:塗料を一度に厚く塗りすぎた。
    • 対策:一度に厚塗りせず、適量を薄く塗り重ねることを意識する。

再塗装のベストタイミング

再塗装を成功させるには、施工時期も重要です。

  • 築年数・劣化サイン:前回の塗装から10年前後が経過した頃や、チョーキング、ひび割れなどの劣化サインが見られた時が塗り替えの目安です。
  • 季節・気候:塗装工事に最適なのは、天候が安定している春(4~5月)と秋(9~10月)です。塗料は気温5℃以下、湿度85%以上では正常に硬化しないため、冬場や梅雨時期、雨の日や風の強い日は避けるべきです。

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再塗装後のメンテナンスと長持ちさせる工夫

塗装後のきれいな状態を一日でも長く保つためには、日頃のメンテナンスが欠かせません。

再塗装後に行うべき定期的なケア

  • 年1回の洗浄と点検年に1回程度、ホースの緩やかな水流でホコリや軽い汚れを洗い流しましょう。その際、新たなひび割れや塗膜の異常がないかを目視でチェックする習慣をつけることが大切です。
  • 小さなひび割れの早期補修もし小さなヘアークラックを見つけたら、ホームセンターなどで手に入る補修材で早めに埋めておきましょう。大きな被害に発展するのを防げます。

劣化を防ぐ日常的な工夫

  • 植栽との距離を保つブロック塀のすぐ近くに植木やツタなどを這わせると、湿気がこもりやすくなり、カビやコケの原因になります。塀との間には、風が通る十分なスペースを確保しましょう。
  • 水はけを良くするブロック塀の根元に常に水が溜まるような環境は、劣化を早めます。地面に勾配をつけたり、砂利を敷いたりして、水はけを良くする工夫も効果的です。

コラムのまとめ

本記事では、ブロック塀の再塗装について、多角的な視点から解説してきました。

ブロック塀は、単に敷地を区切る境界線ではなく、住まいの外観を構成し、時には家族の安全を守る重要な構造物です。ひび割れやチョーキングといった劣化サインを見逃さず、適切なタイミングで再塗装を行うことが、その機能を維持する上で不可欠です。

業者に依頼する場合の費用相場は1㎡あたり3,000円~5,000円程度が目安であり、塗料の種類によって耐久性や価格が異なります。特に、内部の湿気を逃がす**「透湿性」**のある塗料を選ぶことが、ブロック塀塗装の最大のポイントです。

費用を抑えられるDIYも魅力的な選択肢ですが、品質や耐久性、安全面でのリスクも伴います。一方、専門業者はコストがかかるものの、プロならではの高品質な仕上がりと長期的な安心感を得られます。ご自身の目的や予算、そして何より安全を第一に考えて、最適な方法を選択してください。

正しい知識を持って施工手順とメンテナンスを行えば、ブロック塀の美観と耐久性を長期にわたって保つことが可能です。この記事が、皆様の大切な住まいを守る一助となれば幸いです。


最後に

9月は塗装の乾燥作業に適したタイミングです。日中の高温多湿な時間を避け、比較的涼しい朝晩の時間を活用すれば、塗料の硬化も安定し、美しい仕上がりが期待できます。

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