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塗料が買えない時代の塗装戦略|不足の原因・代替塗料・仕事を止めないための対処法

「塗料が買えない」「いつもの材料屋でシンナーが手に入らない」──そんな悲鳴に近い声が、現在の塗装業界で急増しています。実際に、材料の不足や急激な価格高騰により、現場が止まりそうになった経験がある職人の方も多いのではないでしょうか。特に、材料支給や単価が固定されている下請け中心で動いている塗装店ほど、この資材トラブルの影響をダイレクトに受けやすいのが現実です。しかし、この厳しい状況は単なる「ピンチ」ではなく、対応力によって他社と大きく「差がつくタイミング」でもあります。本記事では、塗料不足の根本的な原因から、現場ですぐに使える代替策、そして資材不足の時代でも仕事を止めずに安定して利益を出し続けるための経営戦略までを徹底的に解説します。

塗料が買えないのはなぜ?塗装業界で起きている現状

現在の塗料不足やシンナー不足は、どこかのメーカーの一時的な製造トラブルといった単純なものではなく、世界情勢や業界構造など複数の要因が複雑に絡み合った構造的な問題です。まずは背景を正しく理解することで、今後の的確な対応策が見えてきます。

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担当白山

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原因① シンナー不足による油性塗料の供給制限

塗料が買えない最大の原因の一つが、「シンナー(溶剤)」の深刻な不足による油性塗料の供給制限です。塗料用シンナーをはじめとする溶剤は、石油を精製して作られる石油系原料から成り立っています。しかし近年、中東情勢の不安定化や世界的な原油価格の高騰、急激な為替変動(円安)により、日本国内への原油供給コストが跳ね上がりました。さらに、国内の石油精製所が需要減少や設備の老朽化に伴って次々と統廃合されており、シンナーそのものの生産インフラが縮小しています。

このシンナー不足は、単に「薄め液が買えない」という問題にとどまりません。弱溶剤塗料や強溶剤塗料といった油性塗料は、製造段階で大量の溶剤を使用します。そのため、シンナーが不足すると塗料メーカーは油性塗料の生産ラインを維持できなくなり、結果として「特定の色が欠品する」「一斗缶の出荷数量に制限がかけられる」「最悪の場合、一部製品が長期生産停止になる」といった事態に陥るのです。現場で「塗料がない」と言われている正体の多くは、実はこの「溶剤不足」に起因しています。

また、世界的な脱炭素(カーボンニュートラル)やVOC(揮発性有機化合物)排出抑制といった環境規制の強化も、溶剤系製品の減産に拍車をかけています。塗料メーカーは環境負荷の低い水性塗料の開発・生産にシフトしており、油性塗料の生産比率は意図的に下げられています。さらに、物流業界における深刻なドライバー不足や輸送コストの高騰が重なり、メーカーに在庫があっても各地域の塗料販売店や現場までスムーズに製品が届かないという物流の停滞も発生しています。これらは一過性のものではなく構造的な問題であるため、今後も「油性塗料が入りにくい」という状況は長期間続く可能性が高いと覚悟しておく必要があります。

原因② 価格高騰と需要増加による品薄状態

シンナー不足に加えて、塗料の原材料である「樹脂」や「顔料(特に酸化チタンなどの白顔料)」の価格高騰も、塗料不足と品薄状態に拍車をかけています。これらの原材料も多くを海外からの輸入に依存しており、世界的なインフレやサプライチェーンの混乱によって調達コストが急激に上昇しました。メーカーは製造コストを吸収しきれず、度重なる塗料の価格改定(値上げ)に踏み切らざるを得ない状況が続いています。

一方で、需要の側を見てみると、日本国内では新築住宅の着工数が減少している反面、既存の住宅ストックを長く使うための「リフォーム・リニューアル需要」は継続して拡大しています。築15年〜20年を迎えた戸建て住宅の外壁塗装・屋根塗装のニーズは非常に高く、全国の現場で消費される塗料の絶対量は決して減っていません。むしろ、テレワークの普及などで住環境への投資意欲が高まり、需要は底堅く推移しています。

「原材料が高騰し供給が絞られているにもかかわらず、リフォーム需要は増加している」。この需給バランスの崩れが、深刻な品薄状態を生み出しています。供給が追いつかない状況下では、「いつ塗料が手に入らなくなるか分からない」という不安から、一部の業者や問屋による一時的な買い占めや過剰在庫の確保が発生し、さらに市場から塗料が消えるという悪循環が起きています。また、地域や取引している塗料販売店の力関係によっても、塗料が入る業者と入らない業者の格差が広がりつつあります。

要因具体的な背景塗装現場への直接的な影響
シンナー(溶剤)不足原油高騰、精製所縮小、環境規制強化油性塗料の生産停止・出荷制限、希釈液の入手困難
原材料の価格高騰樹脂・顔料の輸入コスト上昇、円安塗料価格の度重なる値上げ、仕入れコストの急増
物流網の停滞ドライバー不足、輸送コスト高騰注文しても納期が未定になる、希望の日に現場に届かない
リフォーム需要の増加住宅メンテナンス市場の拡大供給に対して需要が過多となり、慢性的な品薄状態が発生

塗料が買えないと現場はどうなる?具体的な影響

塗料が買えない、あるいは納期が大幅に遅れるという状況は、単に「材料屋を変えれば済む」という軽い問題ではありません。塗装業にとって命とも言える工期、会社の利益、そして元請けや施主からの信用にまで致命的な悪影響を及ぼします。現場レベルでどのような影響が出るのかを明確に整理します。

工事遅延・キャンセルリスクの増加

塗料不足が現場にもたらす最も直接的かつ破壊的な影響は、「工事の遅延」とそれに伴うスケジュールの崩壊です。 足場を組み、高圧洗浄を終わらせて、いざ下塗りや上塗りを始めようとした矢先に、「注文していた主剤が入荷しない」「希釈用のシンナーが足りない」となれば、物理的に塗装作業を進めることができません。材料が届くまで現場を何日も空けざるを得なくなり、予定していた工期がズルズルと延びてしまいます。

特に塗装工事は、雨天や気温などの天候に大きく左右されるシビアな仕事です。材料待ちで現場がストップしている間に梅雨時や台風シーズンに突入してしまえば、さらに工期が延びるという最悪の悪循環に陥ります。工期が延びれば、足場のレンタル期間が延長されて追加費用が発生するだけでなく、長く足場とメッシュシートに囲まれて生活を強いられるお施主様(家主)に多大なストレスを与え、「いつになったら終わるんだ」という強烈なクレームに直結します。

さらに、下請けとして現場に入っている場合、工期遅延は致命傷になります。元請けの現場監督は施主への説明や他の業者(足場屋やシーリング屋)との調整に追われ、その怒りの矛先は「材料を手配できなかった下請けの塗装屋」に向けられます。最悪の場合、「こんなに遅れるなら別の業者に変える」と途中でキャンセルされたり、今後の取引を打ち切られたりするリスクすらあります。材料不足は、これまで築き上げてきた信用を一瞬にして失墜させる恐ろしい要因なのです。

利益圧迫と価格転嫁の難しさ

塗料不足は、スケジュールの崩壊だけでなく、会社の「利益」を極限まで圧迫します。 塗料そのものの仕入れ価格が高騰していることに加え、材料が入手しづらい状況では、通常よりも割高なルートから購入せざるを得ないケースも出てきます。また、工期が延びれば、その分だけ職人を現場に張り付ける(あるいは待機させる)ことになり、予定以上の人件費(人工代)がキャッシュアウトしていきます。「材料費の増加」と「人件費の増加」のダブルパンチにより、現場ごとの粗利は激しく削り取られます。

ここで最も苦しい立場に立たされるのが、「下請け中心」の塗装業者です。 ハウスメーカーやリフォーム会社から下請け仕事を受ける際、多くは事前に「この現場は〇〇万円」という固定の請負単価で契約を結びます。しかし、いざ着工してから「塗料が値上がりしたから、その分のお金を上乗せして払ってほしい」「材料待ちで日数がかかったから人工代を追加してほしい」と元請けに交渉しても、すんなりと応じてくれる元請けは皆無に等しいでしょう。

つまり、外部環境の悪化によるコスト増加分を価格に転嫁できず、すべてのリスクを下請け業者が「自腹(赤字)」で被らなければならないという残酷な構造があるのです。塗料の高騰と不足が続く現状において、安価な単価で請け負う下請け仕事は、やればやるほど会社から現金が失われていく「赤字案件の温床」になりかねません。

影響の側面現場・会社に起きる具体的なトラブル経営に与える最終的なダメージ
工期の遅れ材料未入荷による作業ストップ、天候悪化とのバッティング足場代の延長コスト発生、次の現場の着工遅れによる売上減
信用の低下施主からのクレーム発生、元請けとの関係悪化次回以降の発注停止、紹介やリピートの喪失
利益の圧迫塗料代の高騰、待機による無駄な人件費の発生粗利率の急激な悪化、資金繰りの悪化(キャッシュアウト)
下請けのリスク元請けに対する価格交渉(コストの転嫁)ができない固定単価による赤字案件の増加、忙しいのに儲からない状態

塗料が買えないときの対処法① 代替塗料の考え方

いつもの塗料が入荷しないからといって、現場を止めて施主に頭を下げるだけではプロとは言えません。特定の塗料が買えない状況でも、柔軟な選び方と知識次第で現場は十分に回せます。重要なのは「何で代替するか」ではなく、「プロとしてどう判断するか」です。

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担当白山

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水性塗料への切り替えは可能か?

油性塗料(溶剤系)やシンナーが手に入らない時の最大の代替策となるのが、「水性塗料」への切り替えです。水性塗料は希釈に水を使用するため、シンナー不足の影響を全く受けず、現在最も確実に入手しやすい塗料群です。

結論から言えば、現在の最新技術をもってすれば、外壁塗装に関してはかなりの範囲で油性から水性への代替が可能です。近年の水性塗料(シリコン・フッ素・無機など)は飛躍的な進化を遂げており、耐候性や低汚染性において油性塗料に匹敵、あるいは凌駕する製品が数多くラインナップされています。また、臭気が圧倒的に少ないため、住宅密集地での施工ではむしろ水性の方が施主に喜ばれるという大きなメリットもあります。

しかし、「すべて水性に切り替えれば解決する」というほど単純ではありません。水性塗料は油性塗料に比べて「下地への浸透力(密着力)」がやや劣る傾向にあります。そのため、チョーキングが著しい外壁や、旧塗膜の劣化が激しい場合には、下塗り材(シーラー等)の選定と塗布量を極めて厳密に行わなければ、早期の剥離や膨れを起こす危険性があります。 また、**屋根や鉄部(破風板・雨樋・手すりなど)**への施工には注意が必要です。紫外線や雨水を直接受ける過酷な屋根や、サビが発生しやすい鉄部に対しては、依然として強力な密着力を持つ油性(弱溶剤2液型など)の強みが圧倒的です。鉄部に無理やり水性塗料を塗ってすぐに剥がれてしまっては元も子もありません。 「外壁は安全に水性で代替し、どうしても密着が必要な屋根と鉄部だけは貴重な油性を死守して使う」といった、適材適所での高度な判断能力が求められます。

メーカー・商品選定の柔軟性が鍵

塗料不足を乗り切るためのもう一つの重要な考え方が、「特定メーカーや特定の商品に依存しない柔軟性」を持つことです。

「親方の代からずっとA社の〇〇という塗料しか使ってこなかった」というような、1つの塗料にこだわりすぎる姿勢は、品薄時代においては致命的な弱点になります。A社の製品が長期欠品になった瞬間、現場が完全にストップしてしまうからです。 プロの塗装職人であれば、「A社のこのシリコン塗料が入らないなら、B社のこの塗料か、C社のこのハイブリッド塗料が同等の性能(耐候性・ツヤ感・作業性)を持っているから、そちらで代替しよう」という、同等性能の横展開ができる知識の引き出しを持っておく必要があります。

そのためには、普段から複数の塗料メーカーのカタログに目を通し、新製品の勉強会に参加するなどして情報収集を怠らないことが大切です。また、仕入れルートも同様です。いつもの材料屋1社だけに頼るのではなく、複数の塗料販売店や広域の商社と口座を開いておき、「あっちの問屋には在庫がなくても、こっちの問屋には確保されている」という状態を作ることが危機管理の基本です。 施主に対しても、「当初予定していた塗料が入荷未定となってしまいましたが、同等以上の性能を持つこちらの最新塗料を同価格で手配できました」と自信を持って代替案を提示できるかどうかが、ピンチをチャンスに変える現場判断力の真骨頂と言えます。

代替の考え方具体的なアクションメリットと注意点
水性塗料への切り替え外壁塗装を中心に、高品質な水性シリコンや無機塗料を積極的に採用する。シンナー不足の影響を受けず臭いも少ないが、下地処理を厳密に行う必要があり、鉄部への使用は慎重な判断が必要。
メーカーの横展開特定の1社にこだわらず、B社・C社の同等性能の塗料をリストアップしておく。1社が欠品してもすぐに代替品を発注できる。常に最新の塗料知識をアップデートしておく努力が求められる。
仕入れルートの分散地元の塗料店だけでなく、複数の商社や広域ディーラーと取引口座を開く。在庫確保の確率が格段に上がる。ただし、取引を分散しすぎると1社あたりの購入単価が下がる(値引きが渋くなる)ジレンマもある。

塗料が買えないときの対処法② 現場を止めない工夫

材料が入手しづらい状況であっても、段取りと設計を工夫すれば、現場を完全にストップさせる事態は防ぐことができます。ここでは、知恵と経験を絞って「現場を回し続ける」ための具体的なアクションを解説します。

工程の組み替えで現場を回す

塗料が届かないからといって、職人を休ませて現場を放置するのは最悪の選択です。プロの職長であれば、今ある材料でできる作業を前倒しで行い、全体の「工程を組み替える」ことで現場を動かし続ける必要があります。

例えば、上塗りの主剤が入荷待ちで数日遅れることが分かった場合。通常であれば「下塗り→中塗り→上塗り」と順を追って進めるところを、塗料を必要としない作業や、手元にある材料でできる作業を徹底的に先行させます。 クラック(ひび割れ)の補修やシーリングの打ち替え、ケレン作業といった「下地処理」に普段の倍の時間をかけて極限まで丁寧に仕上げる。あるいは、軒天や雨樋、水切りといった付帯部の塗装を先にすべて終わらせてしまう。普段は後回しにしがちなベランダの防水トップコートの施工を先にやってしまうなど、現場には「塗料がなくてもできること」が山のようにあります。

また、複数の現場を同時並行で動かしている場合は、職人の配置を柔軟にパズルします。「A邸は上塗り待ちだから、今日の午後はA邸の職人をB邸の高圧洗浄に応援に行かせよう」といった具合に、無駄な待機時間を極限まで減らし、職人の稼働率を100%に近づける努力が求められます。天候の急変(雨天)と材料待ちのタイミングをうまく重ねて休日を設定するなど、高度なスケジュール管理能力が、利益を守るための最後の砦となります。

材料確保の仕組みを持つ重要性

現場での臨機応変な対応と同時に、会社全体として「材料を途切れさせない仕組み」を構築しておくことも不可欠です。行き当たりばったりの発注を卒業し、戦略的な調達体制へとシフトしなければなりません。

まず基本となるのが「事前発注の徹底と納期管理」です。契約が決まった段階で、着工日が数ヶ月先であっても、すぐに必要な塗料の種類と数量を算出し、材料屋に「〇月〇日にこれだけの量が必要になるので、今から在庫を押さえておいてほしい」と確約を取ります。「明日使う分を今日の夕方に頼む」という昭和のやり方は、品薄時代では通用しません。

次に「自社での適切な在庫管理」です。よく使う下塗り材(シーラーや微弾性フィラー)や、標準色の上塗り塗料、そして貴重なシンナー類については、倉庫のスペースと消防法の規定が許す範囲で、常に1〜2現場分を回せる「安全在庫」を自社でストックしておきます。これにより、突発的な入荷遅れが起きても、自社の在庫を食いつぶしながら数日間は現場を回すことができるバッファ(ゆとり)が生まれます。

そして何より強い武器になるのが「商社や問屋との強固な人間関係」です。材料が品薄になった時、問屋の担当者は「どの塗装屋に優先して材料を卸すか」を人間関係で決めます。普段から支払いが綺麗で、無理難題を言わず、問屋の担当者と情報交換を密にしている業者には、優先して在庫を回してくれます。「〇〇塗料が来月から出荷制限かかりそうですよ」という裏情報を事前にこっそり教えてもらえるような、商社との深い関係構築こそが、究極の材料確保の仕組みなのです。

現場を止めない工夫具体的なアクション期待できる効果
工程の前倒し・組み替え下地処理や付帯部塗装を徹底的に先行させる。塗料待ちの時間を無駄にせず、職人の稼働率と日当(利益)を守る。
事前発注の徹底契約直後に必要な塗料を算出し、材料屋に在庫をキープさせる。着工直前になって「モノがない」と慌てるリスクを根絶する。
安全在庫の自社確保よく使う下塗り材やシンナーを、常に1〜2現場分ストックしておく。突発的な物流遅延が起きても、自社の在庫で数日間は現場を止めずに済む。
商社との関係構築問屋の担当者と頻繁にコミュニケーションを取り、支払いを綺麗にする。品薄時でも優先的に材料を回してもらいやすく、事前情報を得られる。
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担当白山

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【重要】塗料不足時代に仕事を増やす考え方

塗料が買えない、価格が高騰しているという状況は、業界全体にとっての逆風です。しかし、実はこのような混乱期は「仕事が減る要因」ではなく、対応力のある強い業者へと「仕事が偏る要因」になります。ここで勝ち残る会社になるための、極めて重要な経営の考え方を解説します。

下請け依存だと仕事が止まる理由

もしあなたが今、ハウスメーカーや大手リフォーム会社からの「下請け仕事」を中心に経営を回しているのなら、この塗料不足の時代において、あなたの会社は最も危険なポジションに置かれていると自覚すべきです。

下請け業者は、経営の命綱である「材料」と「工程」、そして「価格」のすべての主導権を元請けに握られています。 元請けから「この指定の塗料を使って塗れ」と指示された場合、その塗料が全国的に欠品していて手に入らなくても、勝手に別のメーカーの塗料で代替することは許されません。元請けの許可が下りるまで、何週間でも指をくわえて待つしかないのです。また、「材料支給(元請けが塗料を用意する)」の契約であれば、元請けの手配が遅れた瞬間に現場は強制ストップします。

さらに悲惨なのは、材料が揃わずに工期がズルズルと延び、職人の待機費用がかさんだとしても、固定単価で請け負っている下請けは「価格交渉の自由度」を全く持っていないことです。「赤字になるから単価を上げてくれ」と頼んでも突き返され、自腹で損を被るしかありません。 このように、下請け依存の受注構造は、外部環境の悪化によるダメージをすべて一番立場の弱い者が吸収させられる、極めて不安定で残酷な仕組みなのです。これに依存している限り、永遠に会社は豊かになりません。

元請化で安定する理由とメリット

この理不尽な状況から抜け出し、塗料不足の時代でも圧倒的に安定して仕事を増やし、利益を残し続けるための唯一の絶対的な解決策が、**「下請けから脱却し、自社で直接お客様から仕事を受注する『元請け(直請け)』になること」**です。

元請けになれば、すべての主導権を取り戻すことができます。 特定の塗料が品薄であれば、自らの判断で「こちらの水性塗料の方が現在安定して入荷でき、性能も同等以上ですので、今回はこちらで施工させてください」とお施主様に直接代替案をプレゼンし、承認を得て現場をスムーズに進めることができます。塗料の仕入れ価格が高騰しているのなら、適正な利益を確保できるよう、最初からそれを見込んだ金額で見積もりを作成し、契約することができます。

また、下請け時代には元請けに抜かれていた30%〜40%もの中間マージンが、すべて自社の「利益」となります。この圧倒的な利益率の向上があれば、少々の材料費の高騰など痛くも痒くもありません。余った利益を職人の給与還元や、さらなる集客(チラシやWEB広告)に投資することで、不況下でも会社を大きく成長させることが可能になります。

そして何より、直接契約を結んで丁寧に仕上げた家のお客様からは、「〇〇塗装さんに頼んで本当によかった」という直接の感謝と信頼が得られます。これが「地域ブランド」として蓄積され、数年後のリピート工事や、ご近所への紹介という最強の案件を生み出します。材料に振り回されるのではなく、自ら顧客と向き合い、利益と工程をコントロールする。これこそが、どんな時代でも勝ち残るための「元請け化」最大のメリットなのです。

項目下請け依存の働き方元請け(直請け)の働き方
材料の選定権元請けの指定に絶対服従。欠品時は待つしかない。自社で柔軟に代替塗料を提案・選択でき、現場を止めない。
価格・利益率固定単価で、材料高騰のシワ寄せをすべて自腹で被る。材料高騰分を見込んだ適正価格で見積もりができ、利益率が劇的に高い。
工期の調整元請けの都合に振り回され、待機ロスが発生しやすい。施主と直接交渉して着工日を調整でき、職人の無駄な待機を防げる。
将来の安定性顧客リストは元請けのもので、自社には何も残らない。お客様からの感謝が直接届き、リピートや紹介という「自社資産」になる。

塗料が買えない時代に選ばれる業者の特徴

塗料が入らない、価格が上がるという厳しい同じ土俵に立たされていながら、お客様から次々と選ばれ、契約を取り続けている強い塗装業者が存在します。彼らと、仕事が取れずに嘆いている業者との決定的な差は、「お客様に対する対応力と提案力」にあります。

顧客への説明力が信頼を左右する

資材が不足し、価格が高騰している時こそ、業者の「誠実さ」と「説明力」が試されます。 ダメな業者は、見積もりの金額が高くなった理由を「最近塗料が値上がりしてるんで、高くなっちゃいました」と雑に伝えて終わらせます。これではお施主様は「ぼったくられているのではないか」と不信感を抱き、他社へ流れてしまいます。

選ばれる業者は、納得感のある論理的な説明を尽くします。 「現在、世界的な原油高と環境規制の影響で、油性塗料の価格が非常に高騰しています。そのため、今回はあえて油性ではなく、価格が安定しており耐久性も抜群に高い最新の水性無機塗料をメインにしたプランをご用意しました。これにより、コストを抑えつつ最高の仕上がりをお約束できます」と、背景を説明した上で、お客様にとってのメリットに変換して伝えるのです。

また、材料の入荷待ちで着工が遅れる場合も、言い訳をして逃げるのではなく、「現在メーカーで全国的な欠品が起きており、〇月〇日の入荷予定となっております。ご迷惑をおかけしますが、最高の状態の塗料で施工するために、着工を〇週間遅らせていただけないでしょうか」と、嘘偽りなく誠実に事実を伝え、謝罪とお願いをします。 こうした「逃げない誠実な対応」と「プロとしての分かりやすい説明」が、お客様の不安を圧倒的な「安心感と信頼」に変え、「この人になら家を任せられる」という契約の決め手、ひいては感動による紹介・リピートへと繋がっていくのです。

柔軟な提案ができる業者が勝つ

さらに、ピンチに強い業者は、固定観念にとらわれない「柔軟な提案力」を持っています。

例えば、お施主様の予算が厳しく、どうしても高騰したフッ素塗料での外壁全面塗装が難しい場合。「予算が合わないから無理です」と断るのではなく、「それなら、紫外線が直接当たって最も傷みやすい南面と西面だけを高耐久なフッ素塗料にし、北面と東面はコストを抑えたシリコン塗料にするという『ハイブリッド仕様』はいかがでしょうか。これならご予算内に収めつつ、家全体の寿命を均等に伸ばせます」といった、プロならではの代替案を提示します。

また、「今すぐ塗ってほしいが、指定の塗料が入荷未定」という場合でも、「まずは足場を組んで、洗浄と下地処理、コーキングの打ち替え、そして付帯部の塗装までを先に完璧に仕上げておきましょう。それらが終わる頃にはメインの塗料も届きますので、一切の無駄なく最高の仕上がりにできます」と、施工方法や工程を組み替えたアクロバティックな提案で、お客様の「待たされるストレス」を解消します。

お客様の真のニーズ(予算、工期、長持ちさせたい等)を深くヒアリングし、手に入る材料と自社の技術をパズルのように組み合わせて、最適な解決策をオーダーメイドで創り出す。この「提案型営業」ができる業者こそが、どんなに材料不足の時代であっても、地域で圧倒的に勝ち残ることができるのです。

選ばれる業者の特徴具体的な営業・対応アクションお客様に与える感情
誠実な説明力値上げや遅延の理由を、世界情勢や業界動向を交えて論理的かつ正直に説明する。「誤魔化さず本当のことを言ってくれる、信頼できるプロだ」という安心感
柔軟な代替案提示予算や材料の制約に対し、面による塗料の使い分けなど複数の解決策を提示する。「自分の家のために親身になって考えてくれている」という感動
工程の工夫提案材料待ちの期間にできる下地処理などを先行提案し、待ち時間のストレスを減らす。「段取りが良く、任せておけばスムーズに進めてくれる」という期待感

コラムのまとめ

「塗料が買えない」「シンナーが手に入らない」という問題は、どこかの販売店の一過性のトラブルではなく、原油価格の高騰、環境規制の強化、物流の停滞、そしてリフォーム需要の増加といった複数の要因が重なり合った、業界全体の構造的な問題です。そのため、「しばらく我慢すれば昔のような安くて潤沢な時代に戻る」という淡い期待は捨て、今後もこの不安定な状況が続くと覚悟して経営に臨む必要があります。

この塗料不足は、現場での工事遅延やスケジュールの崩壊を引き起こし、結果として材料費や人件費の増加という形で、会社の利益を激しく削り取ります。特に、単価交渉の権限を持たない下請け業者にとっては、すべてのリスクを自腹で被らなければならない致命的な問題です。

この難局を乗り切るための現場レベルの対策としては、油性から水性塗料への積極的な切り替え(代替塗料の活用)、特定メーカーに依存しない柔軟な商品選定、そして下地処理などを先行させる工程の組み替えや、事前発注・安全在庫の確保といった仕入れ戦略の徹底が挙げられます。

しかし、最も本質的で重要な対策(最大の分岐点)は、**「他社の営業力と材料支給に依存する『下請け』という立場から脱却し、自ら集客して適正価格で直接契約を結ぶ『元請け』へと転換すること」**です。 元請けになれば、塗料の選定権も価格決定権もすべて自社でコントロールでき、圧倒的な利益率を確保することができます。材料が足りない、価格が上がるという外部環境の変化は、むしろ「お客様に誠実な説明と柔軟な提案ができる本物のプロ(元請け)」と「ただ言われた通りに塗るだけの下請け」の差が残酷なまでに開き、強い業者へと仕事が集中する「絶好のチャンス」でもあるのです。

記事の締め

塗料不足や資材価格の高騰といった外部環境の激しい変化は、今後も形を変えて必ず起こり得ます。その中で、現場の職人を守り、安定して仕事を確保し、豊かに会社を成長させ続けるためには、単に現場でハケを振るって綺麗に塗る技術だけでなく、「どうやってお客様を集め、相見積もりに勝ち、しっかりと利益を残すか」という『経営者としての視点と仕組み』が絶対に欠かせません。

しかし、現場作業に追われる日々の中で、集客から営業提案、そして元請け化の仕組みを自社だけでゼロから構築していくのは、非常に困難で時間のかかる道のりでもあります。

スターペイントでは、加盟店全体で「下請けからの脱却と、元請けとしての安定した高収益化」を目指し、さまざまな仕組み化のサポートを徹底して行っています。 実際に、わずか20万円の販促投資で15件の現地調査アポイントを獲得した画期的なイベント集客の事例や、お客様が納得して選んでくれる提案ノウハウにより成約率70%を叩き出し、戸建て住宅のみで平均客単価200万円を受注するといった、加盟店の売上と利益を飛躍的に拡大させた成功事例が数多く生まれています。

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