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屋根カバー工法の費用は40坪でいくら?相場・内訳・葺き替えとの違いを徹底解説

屋根の汚れや色あせ、ひび割れなどの劣化が気になり、リフォームを検討する際に、多くの方が最初に突き当たる壁が「費用」の問題です。特に、一般的な戸建て住宅の広さである「40坪」前後の住宅にお住まいの場合、屋根リフォームにどれくらいの予算を見込んでおくべきか、不安に感じる方も多いでしょう。

近年、屋根リフォームの主流となっているのが「屋根カバー工法(重ね葺き)」です。既存の屋根材を撤去せず、その上から新しい防水シートと軽量な金属屋根材を重ねるこの方法は、古い屋根を剥がす「葺き替え工事」よりも大幅に費用を抑えられ、工期も短く済むという大きなメリットがあります。

しかし、一言で「40坪」と言っても、屋根の形状や使用する新しい屋根材のグレードによって、実際の費用は数十万円単位で変わってきます。「ネットで見た相場と全然違う見積もりが出てきた」と後悔しないためには、費用の内訳や価格が変動する理由を正しく理解しておくことが重要です。

この記事では、年間3,000件以上の施工実績を持つ外壁・屋根リフォームの専門家が、40坪住宅における屋根カバー工法のリアルな費用相場、細かい内訳、費用が変わる要因、そして葺き替え工事との違いまでを徹底的に解説します。大切なご自宅を守る屋根リフォームで失敗しないために、ぜひ最後までお読みください。

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屋根カバー工法の費用は40坪でどれくらい?相場を解説

屋根リフォームの費用を算出する上で最も基本となるのが「施工面積」ですが、これは「家の床面積(坪数)」とは異なります。まずは、一般的な40坪の住宅を例に、屋根カバー工法の費用相場と、屋根面積の正しい考え方について詳しく解説します。

40坪住宅の屋根カバー工法の費用相場

結論から申し上げますと、建坪(延床面積)40坪の住宅で屋根カバー工法を行う場合、費用の総額相場は約120万円〜180万円程度が目安となります。

なぜ「40坪の家」と言っているのに、金額に60万円もの大きな開きがあるのでしょうか。それは、建物の延床面積が同じ40坪であっても、「実際の屋根の面積」は家ごとに全く異なるからです。

屋根の面積を概算する際、一般的には「1階の床面積(建築面積)」を基準にします。例えば、1階と2階の広さが全く同じ「総二階建て」の40坪住宅の場合、1階の床面積は20坪(約66㎡)です。屋根はこの1階の床面積(または2階の床面積)にすっぽりと被さるように乗っているため、屋根の投影面積は床面積より少し大きくなります(軒の出があるため)。さらに、屋根には傾斜(勾配)がついているため、実際の表面積は投影面積よりもさらに大きくなります。

一般的に、屋根の面積を簡易的に計算する場合、**「1階の床面積(㎡) × 1.2〜1.5(係数)」**という計算式を用います。

住宅の延床面積(坪数)屋根面積の目安屋根カバー工法の費用相場(総額目安)
30坪約 60㎡ 〜 80㎡約 90万円 〜 150万円
40坪約 80㎡ 〜 100㎡約 120万円 〜 180万円
50坪約 100㎡ 〜 120㎡約 150万円 〜 220万円

※上記の費用相場は、足場代、材料費、施工費、諸経費などを含んだ一般的な総額の目安です。

このように、40坪の住宅であっても、実際の屋根面積は80㎡の家もあれば、100㎡の家もあります。施工面積が広くなれば当然、材料費も職人の手間賃(施工費)も増えるため、費用相場に幅が生まれるのです。業者から見積もりを取った際、「一式」ではなく、しっかりと「屋根面積(㎡)」がご自身の家の形状に合わせて算出されているかを確認することが、適正価格を見極める第一歩となります。

屋根カバー工法の費用が40坪でも変わる理由

面積の大小以外にも、屋根カバー工法の費用を大きく変動させる要因はいくつかあります。同じ40坪の家で、同じ面積の屋根だったとしても、以下の条件によって見積もり金額は数十万円変わってきます。

1. 屋根の形状(複雑さ)

屋根には「切妻(きりづま)」「寄棟(よせむね)」「片流れ(かたながれ)」など、さまざまな形状があります。

本を伏せたようなシンプルな形の「切妻」や、一方向だけに傾斜がある「片流れ」は、屋根材のカットなどの加工手間が少なく、ロスになる材料も少ないため、施工費が抑えられます。

一方、4つの面からなる「寄棟」や、複数の屋根が組み合わさった複雑な形状(ドーマーや谷がある屋根)の場合、屋根材を斜めにカットする作業や、接合部(役物)の防水処理に高度な技術と手間がかかるため、施工費が割高になります。

2. 屋根の勾配(傾斜の急さ)

屋根の傾斜の角度(勾配)も費用に影響します。一般的な勾配(3寸〜5寸程度)であれば問題ありませんが、6寸勾配を超えるような急な屋根の場合、職人が屋根の上に立って作業することが非常に危険になります。

そのため、通常の足場に加えて、屋根の上にも足場を組む「屋根足場」が追加で必要になり、足場費用が数万円〜10万円以上跳ね上がることがあります。

3. 下地の劣化状況による補修費

カバー工法は既存の屋根を残したまま施工しますが、既存の屋根材を固定している下地の木材(野地板)が雨漏りなどで腐食している場合は、そのまま上から新しい屋根を固定することはできません。

施工前の調査で下地の腐食が見つかった場合は、部分的に既存屋根を剥がして野地板を張り替えるなどの補修工事が必要となり、その分の追加費用が発生します。

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費用が高くなる要因理由と影響
屋根の形状が複雑カットの手間が増え、役物(板金部品)が多く必要になるため、材料費・施工費が上がる。
屋根の勾配が急作業の安全確保のため「屋根足場」が追加で必要になり、足場代が高額になる。
下地の劣化が激しいカバー工法を行う前に野地板の補強や一部張り替えが必要になり、補修費が加算される。
高級な屋根材を選ぶ断熱材一体型や、表面に天然石がコーティングされた高級金属屋根を選ぶと材料費が上がる。

屋根カバー工法の費用内訳を詳しく解説

屋根カバー工法の見積書を見ると、単に「屋根材」の価格だけが書かれているわけではありません。安全に、そして確実に雨漏りを防ぐ屋根を作るためには、いくつもの見えない工程と部材が必要です。ここでは、40坪住宅で120万〜180万円かかる費用の「細かい内訳」について解説します。

屋根カバー工法の主な費用内訳

屋根カバー工法の工事は、大きく分けて以下の5つの項目から構成されています。これらが積み重なって、全体の総額が決まります。

費用の項目40坪住宅の費用目安内容と役割
① 仮設足場代15万円 〜 25万円作業員の安全確保と、材料の運搬、近隣への飛散防止ネットの設置。屋根工事には必須。
② ルーフィング(防水シート)施工5万円 〜 10万円既存の屋根材の上に敷き詰める、雨漏りを防ぐための最も重要な「要」となる防水シート。
③ 新規屋根材(本体)の施工60万円 〜 100万円ガルバリウム鋼板などの新しい金属屋根材の材料費と、それを屋根に張り付けていく職人の施工費(手間賃)。
④ 役物(板金)工事15万円 〜 25万円棟(屋根の頂上)、軒先、ケラバ(屋根の側面)、谷間など、雨が侵入しやすい接合部を板金で塞ぐ工事。
⑤ 諸経費5万円 〜 15万円現場管理費、廃材処分費(既存の棟板金などのゴミ)、材料の運搬費など、工事全体にかかる経費。

見積書を見る際、特に注意していただきたいのが**「② ルーフィング(防水シート)」**です。

屋根の防水において、最終的に雨水をシャットアウトしているのは、金属の屋根材ではなく、その下に敷かれているルーフィングです。カバー工法の場合、既存の屋根に「粘着式」のルーフィングをピタッと貼り付けることで、既存屋根にビス穴を開けずに高い防水性を確保する工法が主流です。

ルーフィングには安価なアスファルトルーフィングから、耐久性の高い「改質アスファルトルーフィング(ゴムアス)」まで種類があり、ここで数百円/㎡をケチって安いものを選んでしまうと、数年後に雨漏りリスクが高まります。見積書に「改質アスファルトルーフィング」や「粘着層付きルーフィング」と記載されているかを確認しましょう。

また、**「④ 役物(やくもの)」**も非常に重要です。屋根の中心部分の面を張るのは比較的簡単ですが、雨漏りは常に屋根の「端」や「つなぎ目」から起こります。棟板金や雨押え板金といった部品を、丁寧に、確実に施工する技術料がここに含まれています。

使用する屋根材による費用の違い

屋根カバー工法で使用される新しい屋根材は、既存の屋根や建物に負担をかけないよう、非常に軽量な**「金属屋根(主にガルバリウム鋼板)」**が選ばれるのが大前提です。

しかし、金属屋根の中にもいくつかのグレードがあり、どれを選ぶかによって「③ 新規屋根材の施工費」が大きく変動します。

屋根材の種類・グレード㎡あたりの単価目安特徴とメリット
ガルバリウム鋼板(断熱材なし)5,000円 〜 7,000円アルミと亜鉛の合金でサビに強い。最も安価だが、雨音が響きやすく断熱効果はない。倉庫などに使われることが多い。
SGL鋼板(断熱材一体型)
※現在の主流
8,000円 〜 11,000円従来のガルバの3倍の耐食性を持つSGL鋼板の裏面に、ウレタン等の断熱材が密着している。遮音性・断熱性が高く、住宅用として最も人気(アイジー工業「スーパーガルテクト」など)。
自然石粒付き金属屋根10,000円 〜 14,000円金属鋼板の表面に細かい天然石の粒をコーティングした屋根。非常に重厚感があり、雨音が石で分散されるため非常に静か。色褪せしにくく再塗装が不要(ディーズルーフィングなど)。

現在、戸建て住宅のカバー工法で圧倒的なシェアを誇っているのが**「断熱材一体型のSGL(次世代ガルバリウム)鋼板」**です。

古いスレート屋根にこれを被せることで、屋根が二重構造になり、さらに断熱材の層が追加されるため、夏場の2階の暑さが劇的に改善し、雨の日のパラパラという音も軽減されます。

「費用を極限まで抑えたいから」と断熱材なしの薄いガルバリウム鋼板を選んでしまうと、夏の暑さや雨音のうるささに後悔することになりかねません。費用対効果を考えると、断熱材一体型の金属屋根を選ぶのが最も賢明な選択と言えます。

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屋根カバー工法と葺き替えの費用比較

屋根リフォームを検討する際、カバー工法と並んで必ず比較検討されるのが「葺き替え(ふきかえ)工事」です。業者によって「お宅の屋根はカバー工法でいけます」「いや、葺き替えないとダメです」と意見が分かれることもあり、悩む方も多いでしょう。

ここでは、両者の費用面での違いと、工法の決定的な判断基準について解説します。

カバー工法と葺き替えの費用比較

「葺き替え工事」とは、現在の屋根材をすべて剥がして撤去し、下地の野地板を張り直してから、新しい屋根材を施工する方法です。

40坪の住宅で両者を比較した場合、費用には明確な差が生じます。

工法の種類40坪住宅の総額費用目安工事の主な特徴
カバー工法(重ね葺き)120万円 〜 180万円既存の屋根材をそのまま残し、上に新しい屋根材を被せる。
葺き替え工事180万円 〜 260万円既存の屋根材をすべて撤去・処分し、下地から新しく作り直す。

葺き替え工事の方が、カバー工法よりも約50万円〜80万円ほど高額になります。この金額の差は、主に以下の3つの理由から生まれます。

  1. 既存屋根材の「撤去費」:屋根材を剥がす職人の手間賃(人件費)がかかります。
  2. 廃材の「処分費」:剥がした大量の古い屋根材を、産業廃棄物として処分する費用です。これが非常に高額です。
  3. 「下地(野地板)」の交換費:既存屋根を剥がした後、ほとんどのケースで下地の合板(野地板)を新しく張り直す必要があるため、木工事の費用が加算されます。

【※重要:アスベスト(石綿)問題による処分費の高騰】

2004年以前に建てられた住宅の「スレート屋根(コロニアル、カラーベスト等)」には、高い確率で健康被害を引き起こす**アスベスト(石綿)**が含まれています。現在、アスベストを含有する建材を撤去・処分する際は、厳格な飛散防止対策(特殊な養生や防護服の着用)と、専門の処分場での廃棄が法律で義務付けられています。

そのため、古いスレート屋根を「葺き替える」場合、このアスベスト処分費だけで数十万円という莫大な追加費用がかかってしまいます。

しかし、カバー工法であれば、アスベストを含む古い屋根材を剥がしたり割ったりせずにそのまま封じ込めることができるため、アスベスト飛散のリスクを抑えつつ、高額な撤去・処分費を丸ごと削減することが可能です。これが、築20年以上のスレート屋根の改修においてカバー工法が爆発的に普及している最大の理由です。

カバー工法ができない屋根とは

費用面で圧倒的に有利なカバー工法ですが、「どんな屋根でもできる万能の工法」というわけではありません。以下の条件に当てはまる場合は、残念ながらカバー工法はできず、葺き替えを選択せざるを得ません。

既存屋根の種類・状態カバー工法の可否理由
スレート屋根(コロニアル)◎ 可能(最適)表面が平らであるため、上に新しい屋根を重ねやすい。
金属屋根(トタンなど)○ 可能状態にもよるが、基本的に重ね葺きが可能。
アスファルトシングル○ 可能表面の石粒を取り除くなどの処理をすれば可能。
日本瓦・洋瓦(粘土瓦など)× 不可(原則)瓦は波打った形状で平らでないため、新しい屋根材を安定して固定できない。また、瓦自体が非常に重いため、さらに重ねると耐震性に悪影響が出る。
下地が激しく腐食している× 不可雨漏りを長年放置し、屋根を支える木材(野地板)が腐っている場合、新しい屋根をビスで固定する「効き目」がないため、剥がして下地から直す必要がある。

つまり、「日本瓦の家」や「すでに深刻な雨漏りで屋根がフカフカになっている家」は、カバー工法ができません。

ご自身の家の屋根がカバー工法に対応できるかどうかは、専門業者に屋根裏(小屋裏)に入ってもらい、下地の木材が腐っていないかを直接確認(現地調査)してもらうことで判断できます。

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屋根カバー工法のメリットとデメリット

屋根リフォームにおいて「とりあえず安く済むから」という理由だけでカバー工法を選ぶのは危険です。家の構造や寿命に関わる重要な工事ですので、メリットだけでなく、隠れたデメリット(将来的なリスク)もしっかりと理解した上で判断することが重要です。

カバー工法のメリット

カバー工法を選択することで得られる主なメリットは以下の通りです。

メリット具体的な効果と内容
① 費用が安い葺き替え工事に比べて、解体費や廃材処分費(特にアスベスト処分費)がかからないため、総額で50万〜80万円程度コストを抑えられます。
② 工期が短い撤去作業がない分、工事日数が短縮されます。天候にもよりますが、おおよそ5日〜7日程度で完了することが多く、普段通りの生活をしながらリフォームを終えられます。
③ 断熱性・遮音性が向上する古い屋根と新しい屋根の間に空気層ができ、さらに断熱材一体型の金属屋根を使用することで、家が二重構造(魔法瓶のような状態)になります。夏の2階の暑さや、激しい雨音の軽減効果をはっきりと体感できる方が多いです。
④ アスベスト飛散リスクがない2004年以前の古いスレート屋根に含まれるアスベストを、割ったり削ったりせずにそのまま閉じ込めることができるため、近隣住民やご家族への健康被害リスクを最小限に抑えられます。

費用面だけでなく、「生活環境の改善(暑さ・音対策)」や「近隣への配慮」という観点でも、非常に優れた工法と言えます。

カバー工法のデメリット

一方で、カバー工法には構造的なデメリットや、将来的に直面するかもしれない課題が存在します。

1. 屋根の重量が増加する(耐震性への影響)

カバー工法は既存の屋根に新しい屋根を被せるため、建物の一番高い部分(屋根)の重量が確実に増加します。

ただし、使用するガルバリウム鋼板などの金属屋根は「1㎡あたり約5kg」と非常に軽量です(スレート屋根の約1/3、瓦屋根の約1/10の軽さ)。40坪の家でも、増える重量は大人数人分程度であり、建物が倒壊するほどの大きな負荷がかかるわけではありません。しかし、「屋根が重くなる=地震時の揺れがわずかに大きくなる可能性がある」という事実は認識しておく必要があります。

2. 瓦屋根には施工できない

前述の通り、波打った形状で重量のある日本瓦や洋瓦の屋根には、カバー工法は適用できません。瓦屋根のメンテナンスは「塗装」か「葺き替え(軽い金属屋根への変更など)」の二択となります。

3. 下地の状態を直接確認できない

既存の屋根を剥がさないため、その下にある野地板や防水シートの劣化具合を直接目で見て確認することが困難です。もし見えない部分で微細な腐食が進行していた場合、それに気付かずに蓋をしてしまうリスクがあります。そのため、施工前のプロによる慎重な診断(屋根裏からの目視確認や打診検査など)が絶対に欠かせません。

4. 将来(家の解体時など)の費用が高くなる

カバー工法を行った家を、30年後などに解体する、あるいはさらに大掛かりなリフォームを行う場合、「屋根が二重になっている」ため、解体作業の手間が倍増し、処分する廃材の量も増えます。結果として、将来の解体費用や葺き替え費用が割高になるという長期的なデメリットを抱えることになります。「今回」の費用は安く済みますが、未来へのツケを先送りしている側面があることも事実です。

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屋根カバー工法の費用を抑えるポイント

カバー工法が葺き替えより安いとはいえ、40坪で100万円を軽く超える大きな出費です。少しでも賢く、品質を落とさずに費用を抑えるための具体的なポイントを解説します。

屋根リフォームで失敗しない見積もりの取り方

費用を抑える第一歩は、必ず複数の業者から「相見積もり(2〜3社)」を取ることです。一社だけの見積もりでは、その金額が適正な相場なのか、高いのか安いのかを判断できません。

ただし、単に「総額が一番安い業者」を選ぶのは非常に危険です。安すぎる見積もりには、必ず裏があります。

  • 使用する屋根材のグレードをチェック:A社は断熱材入りのSGL鋼板(高耐久)、B社は断熱材なしの普通のガルバリウム鋼板(安価)で見積もりを出しているかもしれません。材料が違えば値段が違うのは当然です。
  • 「ルーフィング(防水シート)」の種類をチェック:安価で破れやすいアスファルトルーフィングが使われていないか確認しましょう。「改質アスファルト(ゴムアス)ルーフィング」以上を指定することをおすすめします。
  • 工事項目の一式表記に注意:「屋根カバー工法一式 150万円」といった大雑把な見積もりを出す業者は避けましょう。屋根の面積(㎡)、足場代、板金役物工事、廃材処分費などが細かく明記されている明朗会計の業者を選ぶことが、結果的に追加費用などのトラブルを防ぎ、費用を抑えることに繋がります。

外壁塗装と同時施工で費用を抑える方法

屋根リフォームの費用を、長期的な視点で最も大きく節約する方法が、「外壁塗装(外壁リフォーム)」と一緒に工事を行うことです。

屋根のカバー工法を行う際も、外壁塗装を行う際も、職人の安全確保のために必ず「仮設足場」を家の周囲に組む必要があります。この足場代は、40坪の家であれば1回につき15万円〜25万円ほどかかります。

もし今年「屋根のカバー工法」だけを行い、数年後に「やっぱり外壁も汚れてきたから塗装しよう」となった場合、再び足場を組まなければならず、足場代を2回分(計30万〜50万円)払うことになります。

工事の進め方足場代の負担メリット・デメリット
屋根と外壁を別々の時期に行う2回分かかる(約30万〜50万円)1回あたりの出費は抑えられるが、トータルコストは非常に割高になる。
屋根カバー工法と外壁塗装を同時施工1回分で済む(約15万〜25万円)**足場代が1回分浮き、約20万円の大幅な節約になる。**業者との打ち合わせも1度で済み、工期も効率的に進む。

築15年〜20年を迎えて屋根の劣化が気になり始めた家は、十中八九、外壁も同時に劣化が進行しています。「足場を組むなら、家全体をまとめてメンテナンスする」というのが、リフォームの常識であり、生涯のメンテナンス費用を賢く抑える最大のコツです。

屋根カバー工法は40坪住宅におすすめのリフォーム?

さまざまな工法がある中で、「結局、私の家はカバー工法にすべきなの?」と迷われている方に向けて、プロの視点から「カバー工法を強くおすすめできる住宅の条件」と、「実施すべきベストなタイミング」をまとめました。

カバー工法がおすすめの住宅

以下の条件に当てはまる40坪前後の住宅であれば、カバー工法は非常に費用対効果が高く、満足度の高いリフォームになります。

  1. 築15年〜25年程度で、屋根材が「スレート(コロニアル等)」の住宅この時期のスレート屋根は、塗装による防水効果が完全に切れており、屋根材自体が水を吸って反り返ったり、ひび割れたりし始めています。この状態に無理に塗装をしても、数年で塗膜が剥がれてしまう可能性が高く、塗装の費用が無駄になりがちです。新しい金属屋根で覆ってしまうのが最も確実です。
  2. 「パミール」などのノンアスベスト初期製品が使われている住宅1996年〜2008年頃に製造された、アスベストを含まない初期のスレート屋根材(代表例:ニチハ社の「パミール」)は、経年劣化によってミルフィーユのように層状に剥がれてボロボロに崩れるという深刻な不具合が多く報告されています。これらの屋根材は「塗装不可(塗っても一緒に剥がれる)」であるため、カバー工法または葺き替えが必須となります。
  3. 過去に大きな雨漏りを起こしたことがない住宅雨漏りの形跡がなく、屋根裏の木材が健全であれば、カバー工法のデメリットである「内部の腐食確認ができない」という問題をクリアできます。健康な下地の上に施工できるため、カバー工法のメリットを最大限に活かせます。

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カバー工法を検討すべきタイミング

屋根のリフォームにおいて最も重要かつ恐ろしいルールは、**「雨漏りが発生してからでは、カバー工法はできない可能性が高い」**ということです。

「まだ雨漏りしていないから、屋根の修理は後回しでいいや」と考えがちですが、実際に天井から水が滴ってくるような雨漏りが発生した時点で、屋根の内部にある防水シートは完全に破れ、その下の木材(野地板や柱)は腐り始めている証拠です。

こうなってしまっては、安価なカバー工法では対応できず、高額な解体費を払って「葺き替え工事」を行い、腐った骨組みから直すしかなくなります。

つまり、カバー工法を検討すべきベストなタイミングは、**「屋根材の色あせやコケが目立ち、ひび割れが出始めているが、まだ室内への雨漏りは発生していない(ギリギリ手前の)状態」**の時です。

築15年を過ぎたら、まずは専門業者に屋根の上の状態をドローンや高所カメラで点検してもらい、限界を迎える前に「予防」としてカバー工法を実施することが、結果的に大切な家を守り、無駄な出費を防ぐことに繋がります。

コラムのまとめ

この記事では、40坪の住宅における屋根カバー工法の費用と、その詳細について徹底解説してきました。ポイントを振り返りましょう。

  • 費用相場:40坪住宅の場合、約120万円〜180万円が目安。屋根の形状や勾配、選ぶ金属屋根のグレードで変動する。
  • 費用の内訳:新しい屋根材だけでなく、足場代、命綱となる「防水シート(ルーフィング)」、雨を防ぐ「役物板金」などに費用がかかる。
  • 葺き替えとの違い:カバー工法は古い屋根の解体・処分費(特に高額なアスベスト処分費)がかからないため、葺き替えより50万〜80万円ほど安く済む。
  • メリットとデメリット:安く早くでき、断熱・遮音性が向上するメリットがある一方、屋根が少し重くなる、瓦屋根には施工できない、将来の解体費が上がるというデメリットもある。
  • 判断基準:築15年〜25年のスレート屋根で、まだ深刻な雨漏りが発生していない住宅にとって、カバー工法は最もコストパフォーマンスに優れた最適なリフォーム方法である。

屋根カバー工法は、劣化した屋根を新築同様の美しさと高い防水性能に蘇らせてくれる、非常に画期的で合理的なリフォーム手法です。「価格の安さ」ばかりに気を取られず、使用する防水シートや断熱材の有無といった「品質」にこだわることが、その後の20年、30年を快適に過ごすための秘訣です。

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記事の締め

長く厳しい冬が終わり、気温が穏やかになる春先から初夏にかけては、天候が安定しやすく、屋根リフォームや外壁塗装を行うのに最も適した「ベストシーズン」と言われています。

屋根は、普段私たちの目には見えない場所で、強烈な紫外線や風雨から24時間365日、住まいを守り続けてくれています。劣化が進むと雨漏りや建物全体の深刻なダメージにつながる可能性があるため、特に築15年〜20年以上経過している住宅では、「まだ大丈夫」と過信せず、一度プロの目で状態を確認しておくことが大切です。

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