「外壁塗装は必要ない」訳ない!?必要の理由と塗装工事のススメ

「たまに塗装工事の訪問営業が来て、工事を勧められるけど高いからなぁ…」

「ただペンキを塗って綺麗にするだけでしょ?あんまり必要ないんじゃない?」

と思い、外壁塗装にあまり気乗りでない方、多くいらっしゃいます。

とはいえ、塗装工事をしている住宅や施設を見ることも珍しくありません。

それに対し、「外壁を塗り替えて、見栄えを良くしたいのかな?」とお思いになることは間違いではありません。

汚れた建物よりも綺麗な建物の方が愛着は湧きますし、良い印象になりますよね。

しかし、実は外壁塗装は家の将来を決める重要なメンテナンスであることを知っている方は意外と少ないんです。

「外壁塗装をする必要があるのか?」という質問に対しては、「例外はあるが、外壁塗装は定期的にすべきである」としっかりお答えします。

この記事では、なぜ外壁塗装の必要なのか?や工事のタイミングについて詳しく解説していきます。

「外壁塗装は必要ない」は本当か

「外壁塗装は必要ない」というフレーズがありますが、お家や建物の将来を考えれば、外壁塗装は必要です。

しかし、例外もあります。

それは、塗装を施す必要のない以下の外壁材です。

  • レンガ
  • タイル
  • 樹脂系サイディング

レンガ

レンガは粘土に泥や砂を混ぜて成形した外壁材です。

紫外線や風雨の影響を受けにくい、劣化しにくい外壁材です。耐用年数は30年以上です。

タイル

タイルも粘土もしくは無機質の原料を成形した外壁材です。

こちらもまた紫外線や風雨の影響を受けにくい丈夫な外壁材です。耐用年数は40年以上です。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは「塩化ビニル樹脂」を主原料としている外壁材です。

凍害にも強い耐久性があり、特にアメリカで普及している外壁材です。
20〜30年メンテナンスなしでも大丈夫です。

これらの外壁材の建物には特に塗装は必要ありません。

逆に、それ以外の外壁であれば、定期的な塗装が必要となってきます。

そもそも塗装は何故するの?

そもそも、どうして外壁塗装は必要とされているのでしょうか。

それには、塗装が持つ以下の役割が関係しています。

  1. 美観を保つ
  2. 機能性を持たせる
  3. 資産価値を高める

①美観を保つ

一つ目は、美観を保つ役割です。

新しく塗り替えることで、汚れがついたり色褪せたりしてくすんでいた外壁が一変、新築のような輝きを取り戻します。

全く別の色に塗り替えて建物の雰囲気をガラリと変え、楽しめることはもちろんのこと、同じ色の塗り直しでも、くすみのない綺麗な建物を取り戻すことに繋がります。

建物の見栄えが良くなることで、愛着が更に湧いたり、そこに住んでいる人の印象も良くなったりすることでしょう。

機能性を持たせる

塗料には以下のような快適な住環境などを実現するための機能があります。

  • 防水性
  • 遮熱性
  • 防汚性
  • 防カビ性

塗料によって機能は変わってきます。

塗装の基本的な機能としては「防水性」が挙げられます。

建物は元々、外壁材表面に塗装を施すことで、雨水が建物内部へ侵入しないようにしています。

雨水の侵入を防ぎ、建物を一番外側から守るという防水性を持たせることも、塗装の大切な役割です。

また、より快適に過ごしやすくするための機能を持った塗料もあります。

例えば、遮熱性のある塗料で塗装を施すと、太陽の光による室内の温度上昇を抑えることができます。
特に夏場に嬉しい機能です。

似たような塗料に、断熱塗料もあります。

こちらは、「内外の熱の行き来を遮る」という機能を持ち、室内の暖かい空気を逃さないため、冬に嬉しい機能です。

断熱材と合わせることで、更にその効果を発揮することができます。

防カビ性のある塗料は、カビの発生を抑え、防汚性のある塗料は汚れを雨水で流すことで、汚れにくい外壁にすることができます。

このように、塗装には建物が持っていない機能を持たせる、あるいは建物が持っていた機能を更に補強するという役割があります。

③資産価値を高める

資産価値のある住居とは、快適に住むことができる、資産としての価値が高い住居のことです。

例えば、天井にしみがある雨漏りしている家と、雨漏りも無い綺麗な見栄えの家、どちらの家に住みたいですか?

それはもちろん、雨漏りの心配もない快適で綺麗な家ですよね。

資産が高い住宅は、こうした管理の行き届いた長く住むことのできる家です。

必ずしも、資産価値が低い=築何十年の古い家という訳ではありません。

防水性や美観を維持する外壁塗装を定期的に行うことで、古い家でも長く住み続けられるような住宅にすることができます。

資産価値を高めることで、以下の良いことがあります。

  1. 売却ができる
  2. 子供に良い状態の家を継がせることができる

①売却ができる

資産価値の高い家は管理が行き届いており、劣化が少ないため売却しやすいです。

お家が良い状態であれば、高値で売ることも可能です。

手入れされずに放置された空き家などが腐朽や破損が著しい場合には、再利用や売却ができないことが多くあります。

そうした家は解体するしか手はなく、解体に大きな費用がかかってしまいます。

そうならないためには定期的なメンテナンスが必須です。

子供に良い状態の家を継がせることができる

長く住み続けられる家は、そのまま子供に家を引き継がせることができます。

メンテナンスを徹底して行えば、孫の代にも住み続けられるような家が実現できます。

資産価値の高い状態を保つことができれば、売るも良し、子供に継がせるも良し…で将来の選択肢が増えていきます。

家の扱いについて悩まないよう、今のうちからメンテナンスなど行っていくことが大事です。

塗装をしないというリスク

外壁塗装にはいろんな役割があることを解説していきました。

次に、外壁塗装をしないことのリスクについて解説していきます。

塗装には防水性という機能があります。

しかし、外壁は紫外線や雨風、砂埃の影響を直に受ける部分です。

時間が経つにつれ、徐々に塗装が劣化していきます。

塗装の劣化によって防水性が低下すると、雨水が侵入しやすくなってしまいます。

雨水が建物内部に侵入してしまうと、建物の内部は湿気が高くなります。

そうなると、湿気を好むカビや、木材に巣を作るシロアリの発生を招いてしまいます。

カビは喘息のアレルギーを誘発させ、健康上にもよろしくありません。

シロアリは家の骨組みである木材を食べてボロボロにします。ボロボロになった建物は耐震性が低下してしまいます。

こうした最悪な事態を引き起こしてしまわないように、定期的に塗装工事を行い、防水機能を建物に持たせる必要があるということです。

また、見栄えが悪く、耐久性の無いなど多くの劣化を抱えた住宅は当然ながら住宅や資産としての価値も低くなります。

将来のことも踏まえ、メンテナンスを行うことが大事だと言えます。

外壁塗装を検討する時期とは?

外壁塗装の大切さについて解説していきました。

次に、外壁塗装を行う時期についてお話していきます。

「外壁塗装をどのタイミングで考え始めたらいいのか?」

「外壁塗装をした方がいい目安ってあるの?」

そんな疑問にお答えしていきます。

劣化の状態

まず見ていただきたいのは建物の劣化状態です。

一度、外に出て、外壁をじっくりと観察してみましょう。

以下の劣化症状があれば、そろそろ外壁塗装を考え始めましょう。

  • 外壁が色褪せている
  • 外壁に触れると粉が付く
  • コケが生えている
  • ひび割れがある
  • 浮き、剥がれがある
  • 雨漏りしている

外壁が色褪せている

外壁が新築の頃と比べ、色が薄くなっている場合には塗装が劣化しているサインです。

紫外線により顔料の色素の結合が破壊されたり、酸素と反応して酸化してしまったりして起こります。

しかし、色褪せがしにくい色である白色や黒色の外壁は、ぱっと見わかりにくい所があります。

その場合は、以下の「外壁に触れる」を試してみてください。

外壁に触れると粉が付く

外壁に触れると、白い粉のようなものが手につくことがあります。

これをチョーキングと言います。

チョーキングが起きている外壁は、お家を雨水などから守る塗料が剥がれ落ち、機能性を失い始めているサインです。

触れてみて、手が粉で染まるのであれば外壁塗装を検討する時期です。

また、外壁に水をかけた時の色の違いからも判別することができます。

チョーキングが起きている外壁に水をかけると、剥がれ落ちている顔料などと混ざって色が変わります。

コケが生えている

緑色のようなものが外壁についている場合には、コケが外壁に生えていることが考えられます。

苔は湿度が高い場所で成長し繁殖します。つまり、コケが発生している外壁は、塗装の防水性が低下し、水はけが悪い状態になっていると考えられます。

コケは森や川など自然が近くにあったり、日が当たりにくく乾燥しにくい場所に多く発生します。

コケは水分を溜め込むため、更に劣化が進んでしまいます。

洗浄や塗装工事を検討しましょう。

ひび割れがある

ひび割れには様々なものがあります。今すぐの対処は必要ないもの、すぐに補修した方がいいものなどがあり、特に見るべきポイントはひびの深さです。

4mm以上の幅のひび割れを構造クラックと言います。

大きなひび割れは、ひびが建物内部まで達している可能性があります。

雨水がひび割れから入り、既に内部がダメージを受けている場合もありますので、早急に業者に調査を依頼しましょう。

膨らみがある

外壁の膨らみは塗膜が膨れたものです。

これは、剥がれなどから雨水が塗膜と外壁材の間に流れこんでたまることで発生します。

これも塗装の劣化を示すサインです。

雨漏りしている

雨漏りは、雨水がどこからか流れこみ、内部を伝って室内に現れたものになります。

劣化症状としては、かなり深刻なものとなります。

どこに原因があるのか、内部へのダメージがどれくらいあるのかについて、早急に業者に調査を依頼すべきです。

塗料

また、前回の塗装で使用した塗料の耐用年数も、外壁塗装を行う上で参考になります。

塗料と耐久年数

アクリル塗料   3〜5年
ウレタン塗料   5〜7年
シリコン塗料   7〜10年
フッ素塗料    13〜15年
無機ハイブリッド 15〜25年

劣化症状も無く、「まだ耐久年数的に大丈夫そう」なのであれば、塗装工事を行う必要はありません。

ただ、海が近いなどの立地条件、施工不良などによっては、耐久年数よりも早く劣化が進んでいる場合があります。

上記の劣化症状のチェックを定期的に行いながら、経過を診ていきましょう。

失敗しない外壁塗装にするために

外壁塗装は高価な工事、ということもあり、絶対に失敗したくないですよね。

ここでは、外壁塗装の失敗を防ぐ、事前の準備について解説してきます。

相見積りを取る

一つ目は、相見積りを取ることです。

相見積りとは、複数の業者に見積りを取ることです。

外壁塗装工事を業者にお願いする上でやってはいけないのは「即決をする」ということです。

提示された金額が適切かどうかわからないまま契約してしまうと、
「低価格だったから良いと思ったけど、工事品質が悪くてまた工事をする羽目になった…」
「価格はこれくらいだろうと思ってたけど、後々調べたら適正価格よりもずっと高かったことがわかった」
といった失敗に繋がる恐れがあります。

少し面倒ではありますが、まずは3社くらいの業者から同じ条件で見積りを取って、費用を比較してみましょう。

金額や業者の説明を踏まえ、工事金額が適切かどうか、どの業者が信頼に値するかじっくり吟味して、納得した上で工事を依頼していくことをおすすめします。

不自然な値引きに注意

大幅な値下げや「足場代無料!!」を謳う業者には注意です。

外壁塗装工事は高い費用がかかりますが、費用には必ず理由があります。

必要な材料代や職人さんの人件費など、工事の品質を維持するために、それだけの費用がかかってきます。大幅な値下げすることはできないのです。

また、足場代は塗装工事費用の約20%を占めます。

足場代が無料になれば嬉しいものですが、基本的に無料になることはありません。

足場は作業をする職人の安全のために絶対に必要なものです。

組み立てには「足場の組立て等作業主任者」という国家資格を持つ監督者が必要であり、運搬費や人件費といった諸費用がかかってきます。

足場代を無料にしている分、他の費用に上乗せというケースが多いため、足場無料をいつも売りにしているような業者は警戒した方が良いでしょう。

まとめ

外壁塗装の必要性、工事を考えるタイミングや失敗しない外壁塗装のポイントについてご紹介しました。

以下、今回の記事のまとめになります。

記事のまとめ
  • 外壁塗装は①美観を保つ②機能性を持たせる③資産価値を高めるという役割がある
  • 外壁塗装をしないと、防水性の低下から建物内部に雨水が侵入し、カビやシロアリの発生などの二次被害を招くというリスクがある。劣化した家は、売却などの将来の選択肢も狭めてしまう。
  • 外壁塗装の検討時期は、建物の劣化症状、前回に使用した塗料の耐久年数をチェックして判断する。
  • 失敗しない外壁塗装のポイントは、①相見積りを取る②大幅な値下げに注意する

外壁塗装は見栄えも良くするだけでなく、防水という役割によって建物の快適性や価値を守る、大切なメンテナンスです。

高価ではありますが、住みよく価値のある住宅を維持するには必須な工事となっています。

ぜひこの機会に建物のメンテナンスや将来についてお考えください。

スターペイントでは、お客様のお家や管理する建物が、その先の未来まであり続けるための「資産価値を高める塗装」をご提案しております。

相談・見積りを無料で行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。